「Webコミュニティでいちばん大切なこと」は、コミュニティサービスの最前線で活躍するメンバーが共著で執筆されている本です。
(誰からか失念してしまったのですが(汗))献本をいただいたので、読書メモを公開しておきます。
なんといってもこの、「Webコミュニティでいちばん大切なこと」は執筆陣が豪華。
みんなの就職の伊藤 将雄さんや、ブログウォッチャーの古川 健介さん、ソーシャルネットワーキング.jpの原田 和英さんなど、その道のプロがそれぞれのパートで自らのノウハウやテクニックを公開されており、コミュニティ運営やコミュニティをベースにしたビジネスを考える上で、気づきとなることがちりばめられています。
個人的に刺激になったのは、ソーシャルコマースのパート。
ソーシャルコマース的なものは、なんとなく日本ではAmazon、価格.comあたりが突出していて、それ以外の発想があまりでてこない気もするのですが、実はまだまだやれることや可能性もいろいろあるようで。
楽天やYahoo!ショッピングに単純に並んでいるショップとかを、有機的につなぐポータル的なサイトとか、分野ごとに特化したソーシャルコマースサイトというのはまだまだいろいろ開発の余地がありそうです。
恋する天才科学者 (内田 麻理香)

内田 麻理香さんが書かれた本です。
OBIIのイベントの際に光栄にも献本頂きました。
本人のプロフィールも非常に興味深いのですが、なんでも「工学へロマンを取り戻す」というのが個人的なテーマだそうで。
この「恋する天才科学者」でも、有名な天才科学者たちの裏話や恋愛話に焦点をあてることで、なんとなく無機質になりがちな科学者を非常にコミカルに紹介されています。
特に科学者が教科書なんかで紹介される際は、晩年の写真が紹介されることが多いので、科学者=年老いた人というイメージが強いのですが、たしかに誰にでも若い時期はあるわけで。
アインシュタインが実は浮気性だったりとかいう話がわかると、彼らもなんとなく身近に感じられる気がします。
あすなろBLOGカンファレンス『スタート×キッカケ×ブログ』でモデレータをさせて頂きました。
4月19日に開催されたあすなろBLOGカンファレンス『スタート×キッカケ×ブログ』の「スタート×キッカケ」セッションでモデレータをさせて頂きました。
インターネットやブログのおかげで、キャリアやヒューマンネットワークの作り方みたいなのが、大きく変化してきているというのが伝わればと思ってやりましたが、いかがでしたでしょうか・・・
パネラーが知り合いばかりだったので楽なのは楽だったのですが、ネット系ではない一般的な大企業の中にいる方にも参加して貰えると、もう少し普通の人にも参考になる最初のステップの話ができたかなーというのは思いますが。
そういう方はこういう場所に出てきづらかったりするのが難しいですね。
詳細については@ITさんで記事にもなっていますので、参考にして頂ければ幸いです。
・変化を起こすための「7つのルール」――渡辺千賀氏らが講演 - @IT
キーストーン戦略 (マルコ・イアンシティ/ロイ・レビーン)
キーストーン戦略は、ビジネスの産業構造を企業のエコシステムと捉え、実際の生物の生態系と比較することで、「キーストーン」と呼ばれるリーダー企業の重要性や戦略について分析した本です。
翻訳に携わったOutlogicの杉本さんに献本していただいたので、遅ればせながら読書メモを公開しておきます。
ある分野において、非常に影響力の強い企業がいると、その企業が業界の利益を独占しているというように表現されるのは良くある話です。
この本においては、マイクロソフトやイーベイ、最近ではGoogleなんかが典型例でしょうか。
ただ、この本ではこれらの企業は必ずしも一社で業界の利益を独占しているわけでなく、他の企業と共存するエコシステムを構築しているからこそ、強い影響力をもっているという面が明らかにされています。
実際、マイクロソフトやイーベイが多額の利益を上げている横で、それに関連したビジネスで収益を上げている企業は星の数ほどいるわけで、彼らの利益まで独占しようとするかどうかが、単なる支配者なのか、キーストーン企業となれるのかというポイントになるということのようです。
そういう意味でも非常に印象深かったのは、「成功への鍵は、自分たちの組織よりも大きな人々のコミュニティに対して訴えかけるということ」というくだり。
そんなんじゃクチコミしないよ。 (河野 武)
「そんなんじゃクチコミしないよ。」は、smashmediaというブログを書いている河野 武さんがクチコミマーケティングまわりについて冷静に持論を展開している本です。
セミナーに参加したときに頂いたので読書メモを書いておきます。
広告トゥナイトの小笠原さんも「この本は読む人を選ぶ本だなと思いました」と書いてましたが、この本はクチコミマーケティングとかネットマーケティングの可能性に気がついた後に、そのままその可能性を過大評価するような方向に行ってしまった人に向いている本と言えそうです。
河野さんがブログで普段から展開されているスタンスそのままに、誇張されすぎたクチコミやインターネットの力について、冷静に実際の力がどの程度かという分析をされているので、興奮しすぎて熱くなっているのを冷やすのにちょうど良いという感じでしょうか。
ブログはひらめき。書籍は1つの物語。
前回の「毎年、5冊以上の本をコンスタントに出版する方法」で紹介した、佐々木俊尚さんのパワーインタビューの後半を、ブログラボに公開しました。
引き続き、話題は本の執筆についてですが、後半はブログと本の違いについてお聞きしています。
前回の動画とセットでどうぞ。
・IT ジャーナリスト 佐々木 俊尚さん インタビュー Part2 – ブログラボ (Bloglabs.jp)
インタビューの中で、本の書き方には大きく二通りあるという話が出てきます。
1つは、ブログのような断片的なショートストーリーを複数組み合わせて一冊の本にするパターン。
もう1つは、本一冊が1つのストーリーになっている長編小説的な物語を本にするパターン。
言われてみれば当たり前なのですが、この2つは全く本の作り方が違います。
で、個人的に改めて感じたのは、2種類の執筆行為は脳の使い方も大きく違うのではないかと言うこと。