トライブ(セス・ゴーディン)というキーワードで考えるボトムアップで始まるムーブメントの可能性

4062176009 「トライブ」は、「パーミッションマーケティング」などの書籍でもおなじみのセス・ゴーディン氏の書籍です。
 昨年出た本ですが今年になって気になって買って読んでいたので、遅ればせながら書評抜き読書メモを公開させて頂きます。
 トライブというキーワードは、ネットの普及とともに言及されることが多くなっているキーワードだと思います。
 英語としては部族とか種族という意味だと思いますが、この書籍での使われ方としては共有する興味を持って活発に活動しているグループという感じでしょうか。
 マーケティングの本かと思って買いましたが、どちらかというと社会の変化を書いている書籍ですが、組織の在り方の変化を考えたい方には参考になる点がある本だと思います。
 「ドラゴンフライエフェクト」や「ムーブメント・マーケティング」や、「エフェクト」などと合わせて読むのもお勧めです。
【読書メモ】
■トライブ それは、互いにつながり、リーダーとつながり、アイデアとつながった人々の集団を指す。ただし、グループとトライブは違う。
■グループがトライブに変わる二つの要素
・共有する興味
・コミュニケーションの手段
■トライブにはリーダーが必要だ。
 そして人々は「つながり」と「成長」と「新しいもの」を求めている。
■トライブの本当の力はネットとは関係がない。
 重要なのは「成功させたい」「世界に変化を起こすんだ」という強い信念なのである
■世界に何が起こったのか?
・自分の信じる仕事に取り組み、たくさん働く方が、ただ給料を受け取ってそのまま死ぬのを待つより、ずっと充実感が味わえることに大勢の人間が気づきはじめた。
・利益やサービスを生み出す「工場」中心のビジネスモデルが、以前よりも利益を生まなくなった事実に、企業や組織が気づきはじめた。
・人々は画一的なアイデアに時間を費やさなくなった。そして、自分にとって重要なモノ、価値を見いだせるモノやコトにお金や時間を使い始めた。
■今日、マーケティングと言えば「トライブとつながり、商品やサービスを、口コミで広まるストーリーとともに送り届ける」行為を意味する。
■リーダーがメンバーの働きを高める3つの戦術
・共有する興味を「夢中で取り組める目標」や「現状を変えたいという欲求」に変える
・メンバーが緊密にコミュニケーションできるツールを与える
・トライブにレバレッジをかけ、規模を大きくし、新メンバーを引き入れる
■辛口の批評が多少あったからといって、私の一日が台なしにならないのは「多少の批判は名誉のしるし」だとしっているからだ。
■リーダーが真っ先に取り組むべきは、トライブを強くつなげるための戦略だ。
 ところが実際は、トライブを大きくし、メンバーを増やし、評判を広めるための戦略に飛びつきがちだ。
■マイクロ・ムーブメントをつくり出すカギとなる「5つの行動方針」
・マニフェストを公表する
・フォロワーとつながる仕組みをつくる
・フォロワー同士がつながる仕組みを作る
・お金は二の次と理解する
・ムーブメント成長のプロセスを明らかにする

4062176009 トライブ 新しい”組織”の未来形
セス・ゴーディン 勝間 和代
講談社 2012-07-25

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