スティーブ・ジョブズに学ぶ英語プレゼン (上野陽子)

4822248860 「スティーブ・ジョブズに学ぶ英語プレゼン」は、タイトル通りスティーブ・ジョブズのプレゼンから英語でのプレゼンのポイントについて考察された書籍です。
 献本を頂いたので、書評抜き読書メモを公開させて頂きます。
 スティーブジョブズのプレゼンと言えば、ベストセラーとなったカーマイン・ガロ氏の「スティーブ・ジョブズ 驚異のプレゼン」が有名ですが、この本はその本をベースに、実際に英語でプレゼンするためのポイントを教えてくれる本と言えます。
 
 この本では、具体的な言い回しやフレーズを、スティーブ・ジョブズのプレゼンでのフレーズをもとに紹介してくれていますので、実際に英語でのプレゼンに挑戦してみたい方には参考になる点がある本だと思います。
 個人的にも、いつかこの本を使って英語プレゼンに挑戦してみたいです。
【読書メモ】
■ジョブズのプレゼンのポイント
・冒頭で注意を引く
・経緯を報告
・ロードマップを描く
 ・3点ルール
 ・ヘッドラインと骨格
・敵役の登場
 ・敵は何か(従来の問題点)
 ・疑問の提示
・ヒーローの登場
・デモ
・多角的にアピールする
 ・共感できるたとえ話
 ・シンプルかつ効果の高い表現を使う
 ・視覚に訴える
 ・機転を利かせる
・目標と数字の提示
・プレゼンを効果的に締めくくる

続きを読む スティーブ・ジョブズに学ぶ英語プレゼン (上野陽子)

エスケープ・ベロシティ(ジェフリー・ムーア)は、既存組織のしがらみを振り払って、新しいイノベーションにチャレンジしたい人にお勧めの本です

4798125008 「エスケープ・ベロシティ」は、キャズム理論の「キャズム」や「トルネード」でも有名なジェフリー・ムーアの書籍です。
 献本を頂いたので、書評抜き読書メモを公開させて頂きます。
 「トルネード」の読書メモにも書きましたが、ジェフリー・ムーアは決して「キャズム」一冊しか書いていない一発屋ではなく、実は「キャズム」に始まり「トルネード」「ゴリラゲーム」「ライフサイクルイノベーション 」など複数の著書で独自の理論を系統立てて構築しているイノベーション戦略の第一人者の一人と言えます。
 
 正直著書が多すぎて、ジェフリー・ムーア・マニアを自称する私自身も、未だにそのイノベーション戦略論の全貌を腹に落として理解できているとは言えないのですが、分かりやすい比喩を用いた独特な理論には本当にまだまだ学ぶ事がたくさんあると感じます。
 今回の書籍のタイトルになっている「エスケープ・ベロシティ」は直訳すると「脱出速度」。
 既存のしがらみを振り切って、新しい世界に飛び出していく事ができるか、というのがテーマになっていますから、特に大企業の中で新規事業に取り組もうとしている方には刺激になる点が多々ある本だと思います。
 
【読書メモ】
■将来の機会とリスクを踏まえた構造的対話
・年に一度、戦略計画プロセスの最初に前年度の計画を配布する前に、そして、財務目標設定を行う前に、社外にフォーカスした発想で自社について再考する
・以下の三つの目標を考慮して、翌年度の計画作業へのアプローチを構成
 ・他者が積極的にサポートしたくなるような説得力のある将来ビジョンをまとめる
 ・ターゲットとする市場において自社をリーダーと位置づけるビジョンと一貫した戦略を立案する
 ・最大限の成果を達成し、多大なリターンを得られるような経営資源の配分を行う
■5つの力の階層
・カテゴリー力
・企業力
・市場力
・製品力
・実行力
■目標と指標、三つのホライゾン
・ホライゾン1(0~12ヶ月):経済的リターンの最大化 収益とOPEX
・ホライゾン2(12~36ヶ月):重要案件になる ターゲット顧客数とTIMEX
・ホライゾン3(36~72ヶ月):カテゴリーの創成 一流顧客とCAPEX

続きを読む エスケープ・ベロシティ(ジェフリー・ムーア)は、既存組織のしがらみを振り払って、新しいイノベーションにチャレンジしたい人にお勧めの本です

100万人から教わったウェブサービスの極意 (藤川真一)

4774149675 「100万人から教わったウェブサービスの極意」は、モバツイの開発者として知られるえふしんこと藤川真一さんが書かれた書籍です。
 献本を頂いたので、書評抜き読書メモを公開させて頂きます。
 この本では、サラリーマンの傍ら始めたモバツイを、100万にを越えるサービスに育て上げた藤川さんならではの視点でサービス開発のポイントがまとめられていますので、これから個人サービスを始めてみようと思っている開発者や起業家の人には参考になる点がある本だと思います。
【読書メモ】
■アマゾンが今日の地位を築いた要因
・本が好きな人の間でアマゾンの利便性が伝達され、クチコミがクチコミを呼ぶかたちでたくさんのユーザーが訪れたこと
・データベースを活用した販売手法によって、ロングテールを非常に低コストで実現したこと。
・自分の感想をたくさんの人に見てもらえるという自己表現欲求から無償レビューが集まり、そのレビューを呼び水に、さらに商品が売れるというサイクルが生まれたこと
■ツイッターは世界を変えられる可能性を持っている
・ツイッターは現時点で、脳の思考とインターネットの距離を最も近づけている
・瞬時に世界中にメッセージが伝わるリアルタイム性
・ツイッターIDだけでつながるメッセージ制御

続きを読む 100万人から教わったウェブサービスの極意 (藤川真一)

情報の呼吸法 (津田大介)

4255006210 「情報の呼吸法」は、「twitter社会論」などでおなじみの津田大介さんの書籍です。
 献本を頂いたので、書評抜き読書メモを公開させて頂きます。
 この本では、ツイッターの第一人者である津田大介さんならではの視点で、情報収集や情報発信についてのコンセプトをまとめられていますので、ソーシャルメディア時代ならではの情報術を考えてみたい方には参考になる点がある本だと思います。
【読書メモ】
■「実はソーシャルキャピタルこそが世の中を生きていく上でとても重要だ」(宮台真司)
■ソーシャルメディアで重要な三つのポイント
・タイミング
・フィーリング
・ハプニング
■情報の自動摂取に当たって重要なのは「セグメント化」
 僕がフォローする相手には三つの基準があります。
・僕と直接の関わりがある知り合い
・僕に興味をもっている人
・僕が知らなくても、ツイート内容が面白く読みたいと思う人

続きを読む 情報の呼吸法 (津田大介)

フリー〈無料〉からお金を生みだす新戦略(クリス・アンダーソン)で、改めて考える「フリーミアム」の可能性

4140814047  「フリー〈無料〉からお金を生みだす新戦略」は、一昨年「フリー」という概念をブレイクさせるきっかけになった書籍です。。
 発売時に献本を頂いていたのですが、書評抜き読書メモを公開するのをすっかり忘れていたので、今更ながら公開させて頂きます。
 監修をされた小林さんがよく言っていましたが、「フリー」という言葉が一人歩きした結果、本を読んでいない人が「何でも無料になってしまうんだろ」と勘違いしていたようですが、個人的にもこの「フリー」で最も大事な概念は「フリーミアム」というキーワードだと感じています。
 実は無料をエサに、利用者を有料モデルへ誘導していくというビジネスモデル時代はインターネット以前から存在するわけですが、インターネットによりこの無料を大量の人に提供するということが実施しやすくなったのが「フリー」が大きく注目されたポイントでしょう。
 現在、このフリーミアムで最も成功している産業は間違いなくソーシャルゲーム業界と言えます。
 無料ゲームをうたい、とにかくユーザーをゲームに登録させてしまえば、ほかのユーザーに勝つため、もしくは助けるためにお金を払うことになるというサイクルに、ユーザーを組み込む事ができています。
 従来のゲームが、お金を払わって製品を買わなければ面白いかどうかが分からなかったのに比べると対極にあるビジネスモデルと言えるでしょう。
 ただ一方で、このコンセプトを理解したところで、どこまでを無料にして、どこからを有料にするかというバランスが実は最も重要で、何でも無料で配ればいいという話ではないのが、このフリーミアムの奥が深いところ。
 
 実はまだまだこれからフリーミアムのコンセプトで革命が起こる業界や分野はいくつもあるのではないかと思います。
 一昨年の「フリー」ブームのときに、読みそびれたという方も、今改めて読むのをオススメします。
【読書メモ】
■無制限の商品棚を持つことを可能にする方法はひとつしかない。その商品棚のコストがタダであることだ。
■フリーの4つのビジネスモデル
1・直接的内部相互補助
 あるモノを無料かそれに近い値段にし、それで客を呼んで、健全な利益を出せる他の魅力的なモノを売ろうとする。
2・三者間市場
 二者が無料で交換をすることで市場を形成し、第三者があとからそこに参加するためにその費用を負担する。
3・フリーミアム
 有料のプレミアム版に対して、大量の無料版を提供する
4・非貨幣市場
 贈与経済、無償の労働、不正コピー等
■(ラジオによる)フリーは音楽ビジネスを崩壊させることなく、反対に音楽産業を巨大で儲かるビジネスに変えた。
 低品質の無料バージョンは、音質のよい有料バージョンを買ってもらうためのすぐれたマーケティング手法となった。

続きを読む フリー〈無料〉からお金を生みだす新戦略(クリス・アンダーソン)で、改めて考える「フリーミアム」の可能性

発信力の鍛え方 (藤代裕之)

4569794432 「発信力の鍛え方」は、ブログ「ガ島通信」でもおなじみの藤代裕之さんが書かれた書籍です。
 献本を頂いたので、書評抜き読書メモを公開させて頂きます。
 この本では、ジャーナリスト出身でブロガーとしても有名という珍しい経歴を持つ藤代さんならではの視点で、情報発信や文章の書き方について紹介されていますので、これから情報発信にチャレンジしたいという方には参考になる点がある本だと思います。
【読書メモ】
■これまで日本人では社会人=会社人でした。その関係には大きな変化が訪れています。
■ソーシャルメディアユーザーの5つのタイプ(日経BPコンサルティング)
・コーディネイター
・クリエイター
・参加者
・観察者
・不参加

続きを読む 発信力の鍛え方 (藤代裕之)