20代コネなしが市議会議員になる方法 (佐藤大吾)

4478014604 「20代コネなしが市議会議員になる方法」は、議員インターンシッププログラムなどを提供されているNPO法人ドットジェイピーの佐藤大吾さんが出された書籍です。
 献本を頂いたので、書評抜き読書メモを公開させて頂きます。
 
 この本はタイトル通り20代コネなしの人間が市議会議員になるための方法を解説されている本です。
 なんと地方自治体の平均倍率は1.21倍とかだそうで、5人に4人は当選する計算になります。
 
 もちろん、だからといって全く政治的背景がない人が単純に宝くじ的に当選できるわけではありませんが、この倍率を考えると選挙への出馬のイメージが変わる人は多いはずです。
 日本の政治を変えたいと思っている人には、参考になる点がある本だと思います。
【読書メモ】
■全国地方自治体の前回選挙時の平均倍率は、なんと1.21倍です。確率でいうと、82.5%。名乗りを上げた5人のうち実に4人までもが当選しているのです。
■地方議員は満25歳以上の日本国民で、その選挙区に継続して3ヶ月以上住民票を置いた人なら誰でも立候補することができ、任期は原則として4年。
■選挙まで半年あれば十分、間に合う
■地味ですが確実に当選へ近づける政治活動
・印刷物の配布
・朝夕の駅立ち
・後援会への勧誘
・ミニ集会への参加
・インターネットの活用

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BUZZ革命 (井上 理)

4163729909「BUZZ革命」は、日経ビジネスオンラインの記者をされていた井上さんが出された書籍です。
 献本を頂いたので、書評抜き読書メモを公開させて頂きます。
 
 タイトルを見ると、マーケティング視点の本に見えますがこの本の魅力は、最前線の記者である井上さんが実際に取材を通じてまとめた注目のウェブサービスの裏側や、ブームの背景が生々しく伝わってくる点でしょう。
 ツイッターの話が中心ではありますが、グリーの話やコロプラの話など、取材から作られた本ならではの話も出てきますので、現在のトレンドを一旦俯瞰して振り返りたい方には参考になる点がある本だと思います。
【読書メモ】
■「グーグルは、検索やキーワードに対応した「パーソナル広告」を開発し、広告の露出だけではなくクリックという行動が伴って初めて課金される仕組みを提供することで、大手の広告主に「費用対効果が測りにくく、莫大の費用がかかるマス広告に意味はあるのか」と気づかせてしまった。」(内田和成教授)
■Twitterの威力 孫正義
 「ふと気になった疑問をつぶやいただけで多くの皆さんから瞬時に答えが帰ってきた。右脳、左脳の延長として外脳を得た感じですね」
■「ツイッターが持つ、一つの大きなパワーはリアルタイム性。実況中継の醍醐味というのは、やっぱりメディアと政治の関係を帰ると思います」(山本一太議員)

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アライアンス・ランチの教科書 (平野敦士カール)

4198630232 「アライアンス・ランチの教科書」は、以前ご紹介した「1の力を10倍にするアライアンス仕事術」などの書籍を執筆されていることで有名な平野敦士カールさんの書籍です。
 献本を頂いたので、書評抜き読書メモを公開させて頂きます。
 
 この本では、平野さんが実際に実践されているランチを通じたネットワーク術が紹介されていますので、なかなか新しいネットワークを広げることができないと悩んでいる方には参考になる点がある本だと思います。
【読書メモ】
■キーワードは「リアル・コミュニケーション」
 生身の人間同士が、同じ場所・同じ時間を共有し、会話をすることでしか得られない情報が、そこには眠っています。
■周りの方から聞くところによれば、大前研一先生は「本の情報は古い」と考えられているそうです。
■部下とのランチで聞き出さねばならないのは、「どんなことが得意なのか」「どんなことが好きなのか」。この2点です。

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本当に使えるウェブサイトのすごい仕組み (佐々木俊尚)

4532195519 「本当に使えるウェブサイトのすごい仕組み」は、「グーグル – Google 既存のビジネスを破壊する」や「フラット革命」で有名な佐々木俊尚さんの書籍です。
 献本を頂いたので、書評抜き読書メモを公開させて頂きます。
 
 この本は、佐々木さんが「日経PC21」に連載されていたコラムをまとめた本になっているのですが、日本のウェブサービスを端から端まで見ている佐々木さんならではの視点で、日本のソーシャルメディアを大量にピックアップされています。
 ソーシャルメディアやウェブサービスというと、GoogleやTwitter、Facebookなどの海外サービスが注目されますが、実は日本にも様々なサービスがあり、様々な可能性があることを再確認できる書籍です。
 新サービスのヒントを貰いたい人にも参考になる点がある本だと思います。
【読書メモ】
■「あるブランドを好きと宣言するのは誰でもできるけれど、持つという行為はまた別ですよね。もしそのブランドに憧れている人だったら、単に好きと宣言している人ではなく、実際に持っている人からそのブランドへの思いや意見を聞いてみたいと思うのではないでしょうか」(プーペガール 森永)
■「エキサイトには写真を撮って投稿するブロガーがたくさんいらっしゃるので、その特性をもっと生かせないかと考えたのが始まりでした」(アトリエ)
■「無印良品の化粧品のクチコミがアットコスメに最初にアップロードされてから、話題になるまでには一年ぐらいの「潜伏期間」がありました。あるときになって、何かの理由でポンとスイッチが入って急激に盛り上がったんです」(アットコスメ 山田メユミ)
■食べログでは、サクラと思われるクチコミは評価点数に加算していません。逆にたくさんの店のクチコミを書いている人の評価は、より多く加点される仕組みになっています。

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ゼロから「新市場」を生み出す方程式 (藤田明久)

4344997387 「ゼロから「新市場」を生み出す方程式」は、D2Cの社長をされていた藤田明さんが出された書籍です。
 献本を頂いたので、書評抜き読書メモを公開させて頂きます。
 
 D2Cというと、電通とドコモのジョイントベンチャーとして始まったモバイル広告会社。今振り返れば成功して当たり前の組み合わせという印象を持つ人も多いと思いますが、この本を読むと必ずしもそういう始まり方ではなかったことが分かります。
 実際、大企業同士のジョイントベンチャーは失敗することも非常に多いのが事実。
 ただ一方で、D2Cのように見事な成功をおさめることもできるわけで、藤田さんが提起されているように日本企業の選択肢として、改めてジョイントベンチャーを見つめ直すのは良い選択のようにも感じます。
 特に大企業の中で新事業を生み出したいと思っている方には、参考になる点がある本だと思います。 
【読書メモ】
■門前市を成す
 門前を無料で開放して、さらにさまざまなエンターテイメントやサービスを提供すれば、そこは楽しくて便利な場所になるので、多くの人が集まってくる。
■(D2Cの)創業メンバーはたった六人だ。
 出資企業であるNTTドコモ、電通、そしてNTTアドからの出向者がそれぞれ二人ずつ。この六名が、熱くてむせ返る銀座のビルの狭い一室で、現状の業務の引継ぎ作業を行ないながら、創業の準備をするという激務を余儀なくされた。
■今でも一番よく覚えているのは、孫正義氏がエクセルの表で打ち出された損益計算書を眺めては、我々が触れられたくないところを常に的確に指摘することだった。

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電子書籍大国アメリカ (大原ケイ)

4048689606 「電子書籍大国アメリカ」は、米国における電子書籍周辺の現状を考察している書籍です。
 出版社から献本を頂いたので、書評抜き読書メモを公開させて頂きます。
 
 日本でも最近一気に注目を集めている電子書籍事業ですが、この本を読むと米国における電子書籍事業への出版社の取り組みは、日本のそれとかなり根本的に様相が異なっていることがわかります。
 電子書籍をブームとしてではなく一つのトレンドとして冷静に考えたい方には、参考になる点がある本だと思います。
【読書メモ】
■なにしろ、日本の流行熱は冷めやすい。いつも何かが流行っていて、マスコミがそれを煽る。
■もちろん、アメリカにもファッドと呼ばれる一過性のトレンドは数限りなくあるが、一番大きな違いは、日本では流行が過ぎ去ったあとの廃れ方が比べものにならないほど凄まじいことだ。バックラッシュが必ずやってきて、いつまでもその「元人気商品」を消費し続けることが恥ずかしいくらいになる。
■もともと、紙の本だけでなく、オーディオブックやさまざまな副次権を売るなど、少しでも需要があればその卸先を開拓し、柔軟に対応してきた下地があったせいか、アメリカの出版社は最初から電子書籍を「紙の本の売上を食うもの」としてではなく、またもう一つ、対応していかざるをえないフォーマットとして受け入れてきた。

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