「本当に使えるウェブサイトのすごい仕組み」は、「グーグル – Google 既存のビジネスを破壊する」や「フラット革命」で有名な佐々木俊尚さんの書籍です。
献本を頂いたので、書評抜き読書メモを公開させて頂きます。
この本は、佐々木さんが「日経PC21」に連載されていたコラムをまとめた本になっているのですが、日本のウェブサービスを端から端まで見ている佐々木さんならではの視点で、日本のソーシャルメディアを大量にピックアップされています。
ソーシャルメディアやウェブサービスというと、GoogleやTwitter、Facebookなどの海外サービスが注目されますが、実は日本にも様々なサービスがあり、様々な可能性があることを再確認できる書籍です。
新サービスのヒントを貰いたい人にも参考になる点がある本だと思います。
【読書メモ】
■「あるブランドを好きと宣言するのは誰でもできるけれど、持つという行為はまた別ですよね。もしそのブランドに憧れている人だったら、単に好きと宣言している人ではなく、実際に持っている人からそのブランドへの思いや意見を聞いてみたいと思うのではないでしょうか」(プーペガール 森永)
■「エキサイトには写真を撮って投稿するブロガーがたくさんいらっしゃるので、その特性をもっと生かせないかと考えたのが始まりでした」(アトリエ)
■「無印良品の化粧品のクチコミがアットコスメに最初にアップロードされてから、話題になるまでには一年ぐらいの「潜伏期間」がありました。あるときになって、何かの理由でポンとスイッチが入って急激に盛り上がったんです」(アットコスメ 山田メユミ)
■食べログでは、サクラと思われるクチコミは評価点数に加算していません。逆にたくさんの店のクチコミを書いている人の評価は、より多く加点される仕組みになっています。
カテゴリー: 読書メモ
ゼロから「新市場」を生み出す方程式 (藤田明久)
「ゼロから「新市場」を生み出す方程式」は、D2Cの社長をされていた藤田明さんが出された書籍です。
献本を頂いたので、書評抜き読書メモを公開させて頂きます。
D2Cというと、電通とドコモのジョイントベンチャーとして始まったモバイル広告会社。今振り返れば成功して当たり前の組み合わせという印象を持つ人も多いと思いますが、この本を読むと必ずしもそういう始まり方ではなかったことが分かります。
実際、大企業同士のジョイントベンチャーは失敗することも非常に多いのが事実。
ただ一方で、D2Cのように見事な成功をおさめることもできるわけで、藤田さんが提起されているように日本企業の選択肢として、改めてジョイントベンチャーを見つめ直すのは良い選択のようにも感じます。
特に大企業の中で新事業を生み出したいと思っている方には、参考になる点がある本だと思います。
【読書メモ】
■門前市を成す
門前を無料で開放して、さらにさまざまなエンターテイメントやサービスを提供すれば、そこは楽しくて便利な場所になるので、多くの人が集まってくる。
■(D2Cの)創業メンバーはたった六人だ。
出資企業であるNTTドコモ、電通、そしてNTTアドからの出向者がそれぞれ二人ずつ。この六名が、熱くてむせ返る銀座のビルの狭い一室で、現状の業務の引継ぎ作業を行ないながら、創業の準備をするという激務を余儀なくされた。
■今でも一番よく覚えているのは、孫正義氏がエクセルの表で打ち出された損益計算書を眺めては、我々が触れられたくないところを常に的確に指摘することだった。
電子書籍大国アメリカ (大原ケイ)
「電子書籍大国アメリカ」は、米国における電子書籍周辺の現状を考察している書籍です。
出版社から献本を頂いたので、書評抜き読書メモを公開させて頂きます。
日本でも最近一気に注目を集めている電子書籍事業ですが、この本を読むと米国における電子書籍事業への出版社の取り組みは、日本のそれとかなり根本的に様相が異なっていることがわかります。
電子書籍をブームとしてではなく一つのトレンドとして冷静に考えたい方には、参考になる点がある本だと思います。
【読書メモ】
■なにしろ、日本の流行熱は冷めやすい。いつも何かが流行っていて、マスコミがそれを煽る。
■もちろん、アメリカにもファッドと呼ばれる一過性のトレンドは数限りなくあるが、一番大きな違いは、日本では流行が過ぎ去ったあとの廃れ方が比べものにならないほど凄まじいことだ。バックラッシュが必ずやってきて、いつまでもその「元人気商品」を消費し続けることが恥ずかしいくらいになる。
■もともと、紙の本だけでなく、オーディオブックやさまざまな副次権を売るなど、少しでも需要があればその卸先を開拓し、柔軟に対応してきた下地があったせいか、アメリカの出版社は最初から電子書籍を「紙の本の売上を食うもの」としてではなく、またもう一つ、対応していかざるをえないフォーマットとして受け入れてきた。
iPadすいすい仕事術 (深川岳志)
「iPadすいすい仕事術」は、タイトル通りiPadを活用した仕事術について紹介している書籍です。
献本を頂いたので、書評抜き読書メモを公開させて頂きます。
かなり具体的なiPadの仕事での使い方まで紹介されていますので、iPadを真剣に仕事使いすることを考えている方には参考になる点がある本だと思います。
【読書メモ】
■参照と同時にメモを取る
紙をiPadに置き換えるなら、ついでにGoodReaderのインストールも必須ということにしておけば、データがうまく配布できないという問題はすっきり解消できるはずだ。
■iPadを2台目のモニターにする
Air Display
iPadとMacBookの両方にインストールすると、iPadがMacbookの拡張ディスプレイに化ける。
スイッチ! (チップ・ハース、ダン・ハース)
「スイッチ!」は、企業の文化や個人の習慣など、変えづらいと言われているものを変えるための仕組みを考察している書籍です。
出版社から献本を頂いたので、書評抜き読書メモを公開させて頂きます。
一般的に企業文化みたいなものを変えるときには、精神論が中心になりがちですが、この本では重要なのは環境を変えることであり、そのための具体的な手順が紹介されています。
今の自分の会社を変えなければという問題意識はあるののに、どうやれば分からないという方には、参考になる点が多々ある本だと思います。
【読書メモ】
■行動を変える際の三つのフレームワーク
1.象使いに方向を教える
・ブライト・スポットを手本にする
・大事な一歩の台本を書く
・目的地を指し示す
2.象にやる気を与える
・感情を芽生えさせる
・変化を細かくする
・人を育てる
3.道筋を定める
・環境を変える
・習慣を生み出す
・仲間を集める
タブレット革命 (松村太郎)
「タブレット革命」は、先日紹介した「ハッピー・ワークスタイル」の共著者でもある松村太郎さんがiPadについて考察している書籍です。
献本を頂いたので、書評抜き読書メモを公開させて頂きます。
iPadブームや、その先にあるであろうコンピューティングの変化の可能性について考えてみたい方には参考になる点がある本だと思います。
【読書メモ】
■アメリカでは2010年4月3日に発売されたiPadは、iPhone以上のペースで販売が進んでいます。
■ウェブが「読める」ようになる
・ワンタッチですぐにウェブページを閲覧することができる
・ながらブラウジングができるようになった
・ウェブサイトを「見る」から「読む」体験に変化させた
■90度と180度のコミュニケーション
・90度に立っているディスプレイ同士で向かい合った相手が、今何を表示しているかはもちろん、その手元で何をしているかすらわかり