先日、「スマートニュースとグノシーのテレビCM対決に見る、いかに日本のテレビCMが効率的な認知獲得手段かという現実」という記事の最後で、最近はすっかりスマートニュースとグノシーを卒業して、今更ながらNewsPicksにはまりつつあると書きました。
ということで、最近、すっかりNewsPicksにはまってます。
実は、半年以上前にNewsPicksが周辺でプチ盛り上がりしてた時に、てっきりグノシーとかスマートニュースとかアンテナと同じようなスマホニュースアプリなのかなと、似たようなもんなのかなと、使わずに思い込んでしまいスルーしてしまった過去があるわけですが。
今更ながら自分のアンテナの低さにがっかりです。
やっぱりサービスは使ってみないと分からないですよね。
私がNewsPicksにちゃんと登録したのは恥ずかしながら、まだ先月の出来事です。
本格的に使い始めてまだ1か月しか経ってないんですよね。
それまで私は、自分周辺の注目しているビジネスニュースはある程度グノシーと、はてなブックマークのマイホットエントリーでカバーしてたんですが。
グノシーがスマートニュース化してキャラがかぶってしまい、何となく一般ニュースとかぶって見えてきてしまったので代わりを探していて、そういえばNewsPicksが話題になってたなと思い出して試してみて。
自分はこの半年以上いったいどこを見ていたんだと愕然としている次第です。
このサービスなんですよ、私がこの10年ぐらい探し続けていたサービスは。
この感じなんですよ、私がブログのトラックバックとかはてなブックマークとか、SNSだったころのグリーとかミクシィとか、初期のグノシーに期待していた方向性は。
今更ながらはてなブックマークが始まったばかりのころの自分の記事を振り返って、あの興奮と期待を思い出してしまいました。
・はてなブックマークに見るソーシャルブックマークの今後
プラットフォームブランディング(川上慎市郎・山口義弘)
「プラットフォームブランディング」は、タイトルから想像できるとおり、新しいブランド戦略について考察されている書籍です。
大昔に献本を頂いていたのですが、遅ればせながら書評抜き読書メモを公開させて頂きます。
ブランドとかブランディングという言葉は、どうしても日本語では無いということもあり、なかなか綺麗に理解できないキーワードの代表だと思うのですが。
この書籍ではそのブランドについて整理をし直すとともに、プラットフォーム発想でブランディングを再定義することを提案されています。
共著者の川上慎市郎さんとはブログの黎明期から面識があり、メディアの構造についていろいろと教えて頂いた存在なのですが、この本もそんな川上さんならではの論理的なまとめがされていて大変刺激になりました。
特に個人的に妙に納得してしまったのは「アンチ勝間が生まれたことは、逆に勝間和代のブランドの価値を生み出し、カツマーを増やす効果を生み出すことに貢献した。」という部分。
アンチが騒ぐことが逆にその人を力強くすると言う、アンチの人たちが聞くとガッカリしそうな話なんですが、この辺の構造はイケダハヤトさんとか安藤美冬さんとかにもあてはまるよなぁと、しみじみ納得してしまいました。
いわゆる広告的なブランディングでは無く、一歩引いた構造論としてブランドを考え直してみたい方には、参考になる点がある本だと思います。
「GROW 本当のブランド戦略について語ろう」や「マーケティング3.0」を併せて読むのもお勧めです。
【読書メモ】
■日本のサービス産業の生産性が国際的に低いのは、ものづくりにどっぷりつかってきた日本人の常識が通用しないからだ
■ブランドに対する3つの誤解
・ブランドは広告で形成するイメージのことである
・ブランドとは高級品のことである
・ブランドとはCI、つまりネーミングとロゴのことである
■生活者のブランド評価=体験の魅力度×体験の量・時間×体験の一貫性
スマートニュースとグノシーのテレビCM対決に見る、いかに日本のテレビCMが効率的な認知獲得手段かという現実
先日、グノシーとヤフトピに関する記事をブログに書いた後、次はスマートニュースがグノシーに比べてテレビCMもうってないのに着々とユーザー数が増えてて凄い、というような記事を書こうと思ってたんですが。
その矢先に、スマートニュースがテレビCMを開始して、あっさりボツになったので(苦笑)。
違う視点の記事を書いておこうと思います。
まぁ、今月ネット業界的にインパクトが大きかったのはなんつっても、このニュースでしょう。
・スマートニュースがグリー、Atomico、ミクシィなどから約36億円の資金調達
グノシーが24億円調達したのも話題になりましたが、きっちり1.5倍の資金調達で上回ってくるのがなかなか興味深いです。
これ明らかに意識してますよね?考えすぎですかね?
今回の資金調達はリード投資家がスカイプ創業者のニクラス・ゼンストローム氏のアトミコということもあり、スマートニュースの海外展開にも期待が膨らむわけですが。
当然、今回の資金調達の一番の目的は、ライバルであるグノシーのテレビCM攻勢に真正面から対抗することでしょう。
「デジタル時代のマーケティング戦略」でアンバサダーマーケティングについてインタビューして頂きました。
日立さんが運営されているサイト「Human Dreams. Make IT Real」の「デジタル時代のマーケティング戦略」というコーナーで、インタビューをして頂きました。
インタビューのテーマは「アンバサダー・マーケティングの威力」
解説を担当させて頂いた書籍「アンバサダー・マーケティング」をきっかけに、私を見つけて頂いたそうで、書籍の中身も押さえつつインタビューをして頂いています。
インタビューの際のディスカッションも個人的に刺激になったのですが、とてもAMNの会議室で撮影したとは思えない豪華な感じの写真になっているのにも感謝感謝です。
3回に分けての掲載になるようですが、アンバサダープログラムやアンバサダーマーケティングにご興味のある方は是非ご覧下さい。
・第1回:ソーシャルメディアの普及で広がる「ファン」の役割(1/3)
影響力増すソーシャルテレビ 新たな視聴モデルに を日経MJに寄稿しました。
先週末、日経MJ「奔流eビジネス」に寄稿しているコラムが掲載されましたのでお知らせします。
今回は、先日審査委員をさせて頂いたソーシャルテレビアワードと、モデレータをさせて頂いたソーシャルテレビのセッションの感想をコラムでご紹介させて頂きました。
一年前、「ソーシャルテレビ・アワードで改めて感じる、ソーシャルとテレビの組み合わせは、これから数年で当然もっと増えるだろうという話」というブログを書いたこともありますが、ソーシャルテレビがテレビ局のビジネスモデルにつながってくると、また違う進化が出てきそうで、一視聴者として個人的にも楽しみにしています。
■影響力増すソーシャルテレビ 新たな視聴モデルに
7月23日に発表された「ソーシャルテレビ・アワード2014」。インターネットやソーシャルネットワーク(SNS)と、テレビの融合に取り組んでいるテレビ番組を表彰する賞で、今年で3回目を迎えた。筆者自身も審査員として参加させていただいている。
今回、受賞した番組は「王様のブランチ」「テラスハウス」「おやすみ日本 眠いいね!」「トーキョーライブ24時~ジャニーズが生で悩み解決できるの!?~」と、情報番組からバラエティーまで幅広いカテゴリの作品が各賞に選出された。大賞にはテレビとスマートフォン(スマホ)などを連動させた音楽ゲームに137万人超の視聴者を同時に参加させた日本テレビの「THE MUSIC DAY 音楽のちから」が選ばれた。
このアワードが企画される2年前と比較してみると、大賞の「音楽のちから」の同時137万人動員をはじめ、着実にソーシャルテレビ的な取り組みの規模感や各局の本気度が増していると感じた。それ以上に印象的だったのは、ソーシャルテレビ的な企画がテレビ局の新しいビジネスモデルの可能性をうかがわせ始めている点だ。
続きは日経新聞のサイトでご覧ください。
世界で最もイノベーティブな洗剤会社 メソッド革命(エリック・ライアン+アダム・ローリー)
「メソッド革命」は、メソッドという洗剤メーカーの成功の裏側を描いた書籍です。
大昔に献本を頂いていたのですが、遅ればせながら書評抜き読書メモを公開させて頂きます。
日本においてはメソッドといっても、なんかの方法論か何かを想起する人が多いと思いますが、この本で取り上げられている「メソッド」というのは米国の新興の洗剤会社です。
洗剤というと一般的には超大企業が空中戦を戦っている寡占市場で、ベンチャー会社が参入するような市場ではないと思う人が多いと思いますが、その洗剤市場にメソッドは2001年に参入し、今では世界で最もイノベーティブな企業の一つと呼ばれるようになっているそうです。
日本ではまだまだ知名度は低いと思いますが、ちょうど7月に日本法人ができたところみたいですね。
サイトの雰囲気とか、ある意味ボディショップとかをイメージして頂くと分かりやすいかもしれませんが。
個人的にはザッポスっぽい会社だなとも思いました。
そのあたりはメソッドの使命の一つが「掃除を楽しいものにすること」というのを見て頂くと伝わるのではないかなと思います。
AMNでアンバサダープログラムの説明をする際に、洗剤のようなコモディティ商品はブランドでのファン作りが一般的には難しいというお話をすることも多いんですが、実はそういった市場においても本当に魅力的な尖った商品や会社であれば、熱狂的なファンやアンバサダーは生まれうるんだなというのを思い知らせてくれる本でした。
洗剤の話とあなどることなかれ、自社の特徴をどう出すべきか悩んでいるブランド担当者やマーケティング担当者の方にも是非読んで頂きたい本です。
「ザッポス伝説」や「GROW 本当のブランド戦略について語ろう」を併せて読むのもお勧めです。
【読書メモ】
■洗剤業界の大手企業は自社製品をコモディティとして販売しているが、実のところ消費者は住まいについて強い関心と思い入れをもっている。
■メソッドの使命
・掃除を楽しいものにすること
・きれいにするという行為を、本当にきれいなものにすること