「できる人」という幻想は、ネット上でも武闘派の論客として知られる常見洋平氏の書籍です。
献本を頂いていたのですが、遅ればせながら書評抜き読書メモを公開させて頂きます。
この書籍では、タイトルにあるように「できる人」という概念に対して正面から疑問をぶつけています。
実際、採用や人事の現場では今でもこの「できる人」というキーワードは良く聞くように思いますが、あらためて「できる人」ってどんな人かと聞かれると、そのイメージは曖昧としていることが多いように思います。
この書籍では、その「できる人」という概念と、実際の雇用環境の変化について流行語大賞のキーワードなどを軸に、俯瞰的に整理がされていますので、ぼんやりと現在の採用や社員教育に問題意識を持っている人には参考になる点がある本だと思います。
「リーダーの値打ち 日本ではなぜバカだけが出世するのか?」を合わせて読むのもお勧めです。
【読書メモ】
■入社式
社会人になる心構えを説く場であるとともに、社会学や経営学で言う「オリエンテーション」および「組織的社会化」の起点となる儀式とも言える。
■流行語大賞に見る雇用と労働
1989 DODA、24時間戦えますか
2002 内部告発
2003 年収300万円
2006 格差社会
2008 名ばかり管理職
2009 派遣切り
2010 イクメン
2013 ブラック企業
第五の権力 Googleには見えている未来(エリック・シュミット)
「第五の権力 Googleには見えている未来」は、Google 社の元CEOとして有名なエリック・シュミット氏が書かれた書籍です。
今年の2月に献本を頂いていたのですが、遅ればせながら書評抜き読書メモを公開させて頂きます。
この本では、GoogleのCEOをしていたエリック・シュミットならではの視点で、インターネットが普及していく社会がどのように変わっていくかという考察が展開されています。
どちらかというと技術的なトレンドの話ではなく、国家権力や社会自体だどうなるかという視点の本です。
インターネットのバルカン化とかコード戦争とか、未来のテロリストの予測とか、正直読んでいて楽しい話ではないのですが、こういった話を真剣に考えないといけない時代に突入しているのだなと言うのを改めて考えさせられる本だと思います。
実際、無人機によるテロとか、いつ起こってもおかしくないレベルに来てる感じはしますよね。
「逆パノプティコン社会の到来」や「ウィキノミクス」を合わせて読むのもお勧めです。
【読書メモ】
■インターネットは、無政府状態で何が起こるかを知るための、史上最大の実験場である。
■反転授業
授業を行う代わりに宿題として自宅でビデオを視聴させ、授業時間を使って一般的な宿題、たとえば算数の問題集を、対話を通して教えている。
Event Marketing Summit(イベントマーケティングサミット)にパネリストとして登壇させて頂きました。
先週金曜日に開催されたEvent Marketing Summit(イベントマーケティングサミット)にパネリストとして参加させて頂きました。
イベレジさんと、スペースマーケットさんと、ログミーさんの企画で、文字通り「イベント」をテーマにしたイベントです。
最初聞いたときには、「イベント」を活用したマーケティングのサミットと言うことで、かなりマニアックなテーマだなと思ったんですが、海外でも同様のタイトルのイベントがかなり大規模に開催されているんだそうです。
海外側のイベントは、来年はExperiental Marketing Summitというタイトルになるようですね。
直訳すると体験マーケティングということでしょうか。
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編集者のように考えよう コンテンツマーケティング27の極意(レベッカ・リーブ)
「コンテンツマーケティング27の極意」は、タイトル通りコンテンツマーケティングのポイントについて考察されている書籍です。
今年の頭に献本を頂いていたのですが、遅ればせながら書評抜き読書メモを公開させて頂きます。
日本語版では「コンテンツマーケティング27の極意」がタイトルで、「編集者のように考えよう」が副題のようにデザインされていますが、原題は英語でデカデカと書かれているように「Think Like a Publisher」なので「パブリッシャーのように考えろ」という感じでしょうか。
ネイティブ広告を巡る議論なんかでも、良く出てくるのがコンテンツか広告かという定義。
基本的な世の中のトレンドとしては、いわゆるマス広告が効きにくくなっているので、ユーザーに知ってもらうためには広告で一方的に届けようとするのではなく、ユーザーが求めるコンテンツを提供するべき、というトレンドなのは間違いないでしょう。
そんな中で、コンテンツマーケティングを従来のマスマーケティングの延長で、いわゆる従来の「広告」主や「広告」代理店というスタンスでコンテンツを作ろうとすると上手くいかないので、思考回路を切り替えてコンテンツを生み出すメディアやパブリッシャーのように考えようというのが、このタイトルに込められたメッセージなのかなと思います。
コンテンツ作りの考え方を、ステップに分けて丁寧に紹介してくれてる本なので、コンテンツマーケティングの基本を俯瞰的に勉強したい人には参考になる点がある本だと思います。
「インバウンド・マーケティング(ブライアン・ハリガン)」と「インバウンドマーケティング(高広伯彦)」や、「エフェクト」を併せて読むのもお勧めです。
ちなみに、コンテンツマーケティングって何だろう?という方はこちらのスライドを読まれるのが良いかと思います。
【読書メモ】
■購買者自身が情報発信者になるのだ。時間やお金を使い、広告や広告キャンペーンでメディアの枠を買ったり、影響力のあるリソースを投下したりするよりも、先進的なマーケターたちは、メディアに”なる”ことにお金を投下しはじめている。
リアルタイムマーケティング 生き残る企業の即断・即決戦略(デイヴィッド・ミーアマン・スコット)
「リアルタイムマーケティング」は、「マーケティングとPRの実践ネット戦略」や「グレイトフル・デッドにマーケティングを学ぶ」などの著作でも知られるデイヴィッド・ミーアマン・スコットの書籍です。
大昔に献本を頂いていたのですが、遅ればせながら書評抜き読書メモを公開させて頂きます。
リアルタイムマーケティングというこの書籍自体は日本で出版されたのが2012年4月と2年以上前になるのですが、「リアルタイムマーケティング」というフレーズ自体は、昨年にオレオがスーパーボールの停電の際に機転を利かした投稿を行って大きな話題を呼んだ取り組みがカンヌで受賞したこともあり、日本でも昨年から良く話題に出るキーワードになってきたように思います。
Power out? No problem. pic.twitter.com/dnQ7pOgC
— Oreo Cookie (@Oreo) 2013, 2月 4
・スーパーボウル停電で大勝利:オレオのSNS宣伝チーム
実際日本でもコカコーラさんがワールドカップ中にリアルタイムに試合の様子を元にしたツイートを行って話題を呼んでいましたが、こうしたリアルタイムな取り組みは当然それに応じて多くの人手やコストがかかってくるわけで、実際に日本で本当にリアルタイムな体制を組める企業というのは数少ないのでは無いかなと言うのが正直な印象です。
・コカ・コーラネームボトルで本田のゴールを再現した動画のクオリティが凄い!【ブラジルW杯】
オレオの事例なんか「15人からなる即応体制を組んでいた」らしいですからね。
日本のソーシャルメディアユーザー数を考えると、ここまでやるのはどうなのか、という議論は当然出るのでは無いかなと思います。
ただ、この書籍リアルタイムマーケティングで紹介されている考え方を読むと、そうは言っても今がリアルタイムに対応すべき時代に入っているということをまず理解しておくというのは重要だなと言うのは痛感できると思います。
リアルタイムマーケティングという手法をどう実施するかどうかでは無く、リアルタイムなマーケティングが必要な時代に我々はどうプランし、行動すべきか、ということを学びたいのであれば、この本は参考になる点が多々ある本だと思います。
「グランズウェル」や「マーケティングとPRの実践ネット戦略」を併せて読むのもお勧めです。
【読書メモ】
■United Brakes Guitars
テイラー・ギターのボブ・テイラーは、デイブの動画に対応して独自にTaylor Guitars Responds to United Brakes Guitarsを公開
■関連の動画は二回取り直しをしましたが、わたしがかけた時間は合計で約15分でした。このほかスタッフが、プラン作り、管理、投稿と言った作業に数時間を費やしましたが。
■ユーチューブの再生回数が20万を超えるころには、「デイブ・キャロル仕様旅行用ギターケース」が誕生していた。
■この間ユナイテッドは沈黙を貫いた。リアルタイムの対応をしなかったのだ。
アイスバケツチャレンジのご指名を頂いたので、いろいろ悩んだ結果、広島土砂災害の義援金として寄付をさせて頂くことにしました。
お盆休みあたりから日本でも目にすることが多くなった「アイスバケツチャレンジ」ですが、私も東急ハンズの長谷川さんからご指名を頂いてしまいました。
正直、自分が指名されたときには気づかなかったふりしてスルーしようかなとか、いろいろ余計なことを考えていたんですが、長谷川さんからは直接Facebookメッセージで事前確認を取られてしまい、私はどうせ氷水をかぶらないから他の人を指名した方が面白いですよ、とやんわりと逃げようとしたのですが、逃がしてくれず、で追い詰められております(笑)。
で、実際に指名されてからいろいろ考えたのですが、やはり私は氷水はかぶらないことにしました。
アイスバケツチャレンジについては、「ALS(筋萎縮性側索硬化症)」という難病の認知向上という活動とつながっており、総論としては間違いなく意義のある活動だとおもいます。明らかに今回の話題がALSの認知度向上に大きく貢献しているのは事実ですし、何より昨年実績の10倍以上にあたる20億円を超える寄付金を集めたという実績を考えると、本当に凄いなというのが正直な感想です。
一方で、チェーンメール的であることや、指名制というのが踏み絵的な強制力を帯びているところなどに批判も出ていますし、様々な議論があるのは認識しています。
また、Facebookにも投稿しましたが、先日のワールドビジネスサテライトで、日本企業経営者の水かぶりが、メディアを大量に呼んで記者発表会よろしく開催されているのをみて、すっかり引いてしまったのも事実です。
海外だとレディガガとかネイマールとかブッシュ元大統領ですら、動画は個人のYouTubeとかインスタグラムとかでカジュアルにやってる印象だったので、こういうボトムアップの運動も、日本に来るとすぐにテレビ向けのPRネタになってしまうんだな、という点については非常に複雑な気持ちで拝見してます。
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