「ソーシャルメディア炎上事件簿」は、タイトル通りソーシャルメディア関連の炎上事例をまとめた書籍です。
献本を頂いたので、書評抜き読書メモを公開させて頂きます。
私自身、「ソーシャルメディアで炎上したらどうしたら良いですか?」と何度これまでに企業の方から聞かれたことか分かりません。
炎上という言葉が醸し出す雰囲気から、実際の炎上事例を知らない方にとっては、ほっておくと勝手に利用者が炎上させにくるというイメージを持ってしまうようです。
ただ、この本を読むと実はソーシャルメディアの炎上のケースというのは明確に炎上する原因があるケースがほとんどで、炎上を避けるためのポイントというのはそれほど複雑ではないと言うことが分かるはずです。
しかも炎上で最もダメージを受けるケースというのは、九州電力のやらせメールに見られるように、ネットで炎上が始まっているのに長い期間気づかないケースです。
本気でソーシャルメディア上の炎上が怖いのであれば、唯一の解決策はソーシャルメディア上の利用者の声に普段から耳を傾けていくことでしょう。
この本には日本でおこったソーシャルメディア上の炎上事例がほとんど丁寧にまとめられていますので、炎上に不安を感じているソーシャルメディア担当者の方には参考になる点が多々ある本だと思います。
海外の炎上事例については、合わせて「グランズウェル」や「エンパワード」、「ビジネスツイッター」などを読まれることをお勧めします。
【読書メモ】
■きっかけは、有名人を見たことをちょっと自慢したい、面白がってもらいたいといった「サービス精神」からくる反響狙いの投稿・ツイート。それが実名アカウントではなくても、書き込み内容や状況から、個人が特定された。「匿名だから大丈夫」と思い込んでいる人が多いだけに、問題の根は深い。
■典型的炎上パターン6分類
・やらせ・捏造・自作自演
・なりすまし
・悪ノリ
・不良品、疑惑、不透明な対応
・コミュニティ慣習・規則の軽視
・放言・暴言・逆ギレ
続きを読む ソーシャルメディア炎上事件簿 (小林直樹) を読むと、ソーシャルメディアの炎上のどこが怖くなくて、どこが本当に怖いのか分かるはず