震災からの復興に、ソーシャルメディアやネットを通じて個人で貢献できることはまだまだあるはず

 昨日も午前2時に携帯電話の緊急地震速報がけたたましくなり、昨年の3月11日を思い出した人も多いと思います。
 もうすぐあれから1年になろうとしていますが、この1年という期間をどう受け止めれば良いのか、正直私自身も消化し切れていません。
 そんな中、現在経産省や三菱総研の連動してこんな企画をお手伝いしています。
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 その名も「震災復興支援サービス大賞
 文字通り、震災の復興を支援されようとしている様々なサービスやアプリをあらためて振り返り、表彰しようという企画です。
 3月11日の東日本大震災の後、ソーシャルメディア上では、さまざまな騒動やトラブルもありましたが、一方で善意の連鎖も非常に多く見られ、個人によるサービス提供や支援運動が大きな力になる、というのは私も様々なシーンで目の当たりにしました。 そのあたりは、下記のようなコラムに書いていますので興味がある方は読んで頂ければと思いますが。
大震災で明確になった~ ソーシャルメディア3つの「限界」と4つの「可能性」
嘘やデマが”生き残れない”ツイッター
きっと、私たちは日本を良い方に変えられると、実感できるようになってきた日本のソーシャルメディア
 
 その中でも非常に印象深かったのが、個人が開発したサービスやアプリが、大企業が提供しているページよりも利用者に重宝されているケースが多かったという事実。

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ソーシャルメディアの効果測定を難しく感じるのは、Facebookのいいね数やツイッターのリツイート数など、目に見える数値にこだわりすぎているからではないだろうか。 #sms2012

 ちょっと間が空いてしまいましたが、先日ご紹介したソーシャルメディアサミット2012の二つ目のセッションをご紹介して起きたいと思います。
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 二つ目のセッションのテーマは「ソーシャルメディアにおける広告的効果測定のあるべき姿」。
 企業のソーシャルメディア活用において、必ずと言って話題になる「効果測定」の議論です。
 ソーシャルメディアの効果測定については、以前ブログに「ソーシャルメディアの効果測定をどう考えるかは、ソーシャルメディアの位置づけ次第で全く変わってしまうと言う話。」という記事を書いたこともありますが、結局、目的を決めてから効果測定の項目を決めないと意味がないというのが個人的な結論です。
 そこで、このセッションではテーマを「広告的効果測定」と定義することにしました。
 広告というのも広い定義になりますが、イメージしているのは「売上をあげるための広告」というイメージです。
 ソーシャルメディア単体で大企業の売上にインパクトを短期的に出すのは難しいということも良く言われますが、当然売上に貢献しなければ広告としては実施する意味がないはず、はたして企業の担当者の方々はソーシャルメディアをどのように活用すれば売上に貢献しそうと考えているのか?がこのセッションのメイントピックです。
 この難しいテーマのセッションのパネリストをお願いしたのはこちらの方々。
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8年間つづけたアルファブロガーアワードを、今年で終了することにした理由

 ちょっとご紹介が遅くなりましたが、先週からアルファブロガーアワード2011のノミネート募集を開始させて頂いてます。
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 ロゴを見て頂けると分かるように、今年のアルファブロガーアワードはファイナル。つまり最後の予定です。
 私がアルファブロガー投票企画を最初に企画したのは2004年12月。
 今年で8回目となることになります。
 実はアルファブロガー投票企画自体は最初の三年間で個人的に燃え尽きたため、三回目で一旦終了したつもりでした。
 そこを継続した方が良い、とアドバイスをくれたのがギズモードのゲスト編集長としてもおなじみのいちるさん。
 当時アルファブロガーアワードを継続することにした背景は下記のブログにも書いていたりします。
私がアルファブロガー投票企画を継続することにした理由 
 実はこの記事の冒頭で紹介しているインプレスウォッチのインタビュー記事のインタビュワーは、その後AMNに入ってアルファブロガーアワードをつづけてくれた甲斐さんですから、実に懐かしい話ですね。
 
 アルファブロガーアワード継続を決めた年は2007年ですから、ツイッターやFacebookがネット界隈では話題になってはいたものの、まだまだ全く知名度が無かった頃。

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Facebookページや公式Twitterだけが流行っても日本はそんなに変わらないけど、ソーシャルメディアの弱点を理解してくれる人が増えればきっと変わるはず。 #sms2012

 昨日、ご紹介した3月9日に開催するソーシャルメディアサミット2012ですが、主催者として、今回のサミットの各セッションにかけた思いと、登壇頂くパネリストの方々のご紹介を順番にしておきたいと思います。
 まずご紹介するのは、一番最初のセッションとなる「ソーシャルメディアの弱点 徹底討論」。
 今回のソーシャルメディアサミット2012の個人的なテーマは昨日書いたように「ソーシャルメディアのバブルと成功事例の境界線」ですが、まずは可能性の話ではなく、あえて弱点の話から抑えることにしました。
 最初のセッションにパネリストとして登壇頂くのはこちらの方々です。
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 見て頂ければ一目瞭然だと思いますが、博報堂メディアパートナーズの森永さんと電通関西の中尾さんという総合広告代理店のお二人と、博報堂/電通でキャリアを積まれた高広さんという総合広告代理店系のお三方にあえてパネリストをお願いすることにしました。
 一昨年のツイッターブームや、昨年のFacebookブームを通じて、ソーシャルメディアのメリットは企業担当者や広告代理店の方々にもかなり浸透してきたように思います。
 ただ、一方で、炎上のリスク以外のソーシャルメディアのデメリットはあまり議論されることがなかったように感じています。
 その結果、ソーシャルメディアに対する期待ばかりが先行してしまい、実際に初めて見ると期待と異なる結果が出て一気にソーシャルメディアへの期待がしぼんでしまうというのが最近増えてしまっているパターンではないでしょうか。
 このセッションのタイトルの「ソーシャルメディアの弱点 徹底討論」というのは、ソーシャルメディアに対してネガティブなワードに聞こえてしまうかもしれません。でも、実は「ソーシャルメディアの弱点」を理解することができれば、それをどうやって乗り越えることができるか考えることができます。
 そういう意味で、ソーシャルメディアの弱点の把握というのは、個人的には必須のプロセスだと感じています。
 今回ご登壇頂くお三方は、そんな中、ソーシャルメディアの可能性も感じつつ、ソーシャルメディアの弱点もしっかり把握されている方々で、その弱点をマスメディアやリアルの施策などと組み合わせて超えるように工夫をされている方々です。
 私の言葉で説明するよりも、それぞれのパネリストの方々のインタビューをここでご紹介しておきましょう。

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AMN5周年を迎え、あらためて創業時の原点に立ち返って皆さんに宣言をしておきたい5つのこと。

 本日、2012年2月13日は、アジャイルメディア・ネットワーク(以下、AMN)が創立されてちょうど5周年になります。
 2007年2月13日に会社が設立されてからのこの5年間は、文字通り試行錯誤の日々であり、現在もその試行錯誤の途上というのがAMNの現状です。
 そういう意味では、5周年というのはAMNにとっても、私自身にとっても、あくまで一つの通過点でしかないのですが、重要な節目の年であるのも間違いありませんので、過去の振り返りと今後のAMNの方針について、ここにまとめておきたいと思います。
■ネットをやらせだらけの世界にしないために。
 AMNはもともと、ブロガーを中心としたメンバーにより立ち上がったプロジェクトです。
 AMNの設立が検討された2006年当時、100円程度の謝礼で数千人のブロガーに一気に記事広告を書かせるペイパーポスト手法が大流行していました。多くのペイパーポスト事業者がブロガーに広告であることを明示する義務を課していなかったため、結果的に多くのペイパーポストへの参加ブログがステルスマーケティング化してしまっていたのです。
 
 実際、私自身が当時久しぶりに会ったNTTの同期に「ブログってほとんど「やらせ」でしょ」といわれてしまった記憶がありますが、彼自身が何かのサービスを検索した際に大量のペイパーポストの参加ブログ記事に遭遇した結果、そういう印象を持ってしまったそうです。
 
 私自身が、ブログで人生救われた人間だと自負していたこともあり、当時のペイパーポストの普及による「ブログはやらせ」や「ブロガーは100円払えばやらせ記事を書く」というイメージの増加にひどく傷ついたことを良く覚えています。
 当時のペイパーポスト手法は、企業から支払われるお金という謝礼に、結果的にブロガーが魂を売ってしまい、読者であるユーザーを騙す結果になるという、一方通行のマスマーケティング時代には当たり前だった手法がソーシャルメディア上では悪い方向に出てしまう象徴のようなサービスでした。
 
 そこで、一方通行のマスメディアではない、双方向のブログやソーシャルメディアならではの広告手法を考える会社が必要だろう、という議論から始まったのがAMNです。
 そのため、AMNは設立当時から「読者、企業、ブロガー、全員に意味のあるサービスを目指す」というのがミッションになっていたわけです。
※2007年のAMN設立時の記者発表会で利用したスライド
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 ただ、ミッション先行で始まったAMNのスタートは決して楽なものではありませんでした。
 当初は日本の個人ブログがメディア化するのを支援するために、ブログの広告枠の販売代理店というビジネスモデルを中心としていましたが、ネット広告の単価下落の影響も受け苦戦を強いられることになります。
 
 その後、ブロガーイベントやブログモニターなどのブロガーリレーションを中心としたサービスが立ち上がることで、なんとか会社としての体をなすことができましたが、ここに至るまでの道のりは試行錯誤の連続でした。
 その後、事業の領域をブログだけではなくツイッターやFacebook、mixiなども含めたソーシャルメディアと再定義し直し、自らをソーシャルメディア上の会話を最適化するカンバセーショナルマーケティング企業と位置づけたことにより、企業が求めるマーケティングのニーズに対応できる体制を整えることができました。
 その後、リーマンショックなどの影響を受けながらも、おりからのソーシャルメディアブームの追い風もあり、何とか今日の5周年を迎えることができた、というのが正直な現状です。
■企業、メディア、ユーザーの三者ともに価値ある仕組みを目指す
 ただ5周年を迎えることができたとは言え、実は、現時点では創業当時の理想は、ほとんど達成できていません。

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ステルスマーケティングで短期的に儲かったところで、結局長い目で見ると自らの首を絞めているダイナマイト漁みたいなものだという話。

 今朝、日テレさんのZIPで、Facebookについてコメントさせて頂いた興奮冷めやらぬ今日この頃ですが、実は今週テレ東さんのワールドビジネスサテライトでも取材をして頂きました。
 こちらのお題は、うってかわって食べログの「やらせ」や「ステルスマーケティング」の問題。
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 あくまで主役はやらせ投稿の舞台となった食べログを運営するカカクコムさんなので、今日の放映で私のコメントが実際に使って頂けるかどうか分かりませんが、一部の発言だけで誤解を生むのも怖いので、こちらに私の言いたかった事を書いておきたいと思います。
 「ステルスマーケティング」や「やらせ」に対する私のスタンスは、先日ブログに長々と書いたとおり、深刻な問題だと思うし根絶するべきだけど、実際にはかなり根深い問題で簡単には解決できないだろう、というスタンスです。
「ステルスマーケティング」や「やらせ」行為は、やらせが判明した場合のリスクが実は非常に大きい事が理解されないと変わらないのではないだろうか 
 じゃあ、だからといってステルスマーケティングをやって良いと思っているかというと、当然そんなことは一切ありません。
 そもそも、AMNは2006年頃に大量発生したペイパーポスト型のステルスマーケティング手法のアンチテーゼとして発足した会社。そういう意味では、ステルスは絶対にやらないというのが会社設立における一つの不文律で、この5年間、愚直にそれを続けてきた自負があります。
 AMNのブログマーケティングポリシーをみて頂くと分かると思いますが、WOMマーケティング協議会のガイドラインができる2年前となる会社設立直後の2007年から関係性の明示をポリシーに明記してきました。
 正直なところを言うと、このポリシーのおかげで断る事になった案件は数知れませんし、まだ事業が成り立たず会社の経営が厳しかった初期の頃に、関係性の明示をするポリシーを下ろして、ステルスマーケティングに近い手法に手を出せば楽に受注できるんだろうなと、羨ましく思った事が無いと言ったら嘘になります。
 ただ、AMNパートナーブロガーの方々の厳しい指導もあり、何とか私自身、信念を曲げずに今日までステルスマーケティングのダークサイドに落ちずにやってくることができたと思っています。
 じゃあ、私が金儲けが嫌いな清廉潔白な人間か?と言ったら、もちろん企業の経営者ですから全くそんなことはありません。
 ただ、ステルスマーケティングに手を出すのは、実は自爆行為なんじゃ無いか、というのが私の率直な意見です。
 実は、私の中で忘れられない経験になっているのが、NTTを退職する直前に有休消化でいったOperation Wallaceaというプロジェクトでのインドネシアでの体験です。

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