「Facebook 世界を征するソーシャルプラットフォーム」は、タイトル通りFacebookの活用法について紹介されている書籍です。
献本を頂いたので、書評抜き読書メモを公開させて頂きます。
この本では、米国でFacebookの急成長を目の当たりにした山脇伸介さんならではの視点で、Facebookについて考察されていますので、現在の日本のメディアで紹介されている視点でFacebookを見たい方には参考になる点がある本だと思います。
【読書メモ】
■「私はヤフー・ジャパンで、十分満足しているのですが、なぜアメリカの若者はフェイスブックを入り口にしているのですか?」
ヤフー・ジャパンのトップ画面を利用者が編集することはできないが、フェイスブックは利用者が自分の好きなようにカスタマイズすることができる。つまりフェイスブックは編集できる「ヤフー・ジャパン」だからではないか
■マークは、フェイスブックの利用者が自分のコミュニティには熱心であってもその外のことにはあまり関心がないことに気づいていたという
■フェイスブックが王者であり続ける理由
・リアル:実名で、現実の生活や人間関係を持ち込んだSNS
・クール:デザインや使い勝手も含めたクールさはもとより、存在そのものがクールであることにこだわる。
・ムーブファスト:フェイスブックで一番大事にしていること
カテゴリー: 読書メモ
アドガール (伊藤春香)
「アドガール」は、「わたしは、なぜタダで70日間世界一周できたのか」でも紹介した伊藤春香さんの書籍です。
献本を頂いたので、書評抜き読書メモを公開させて頂きます。
この本では、ブログブームの時代に脚光をあびた「はあちゅう」こと伊藤さんならではの視点で、広告業界や仕事術をまとめていますので、就職後の仕事に不安がある学生さんにはヒントになる点がある本だと思います。
【読書メモ】
■クリエーティブ局とその他の局の人たちの一番簡単な見分け方は、ずばり、私服というか。もちろん、他の部署にも私服の人たちはいますし、クリエーティブでもスーツを着ている人はいるのですが、私服はある意味特権なのです。
Facebook使いこなし術(根岸智幸)
「Facebook使いこなし術」は、タイトル通りFacebookの活用法について紹介されている書籍です。
献本を頂いたので、書評抜き読書メモを公開させて頂きます。
この本では、著者の根岸智幸さんならではの視点で日本のフェイスブック環境を考察されていますので、日本独自のフェイスブックユーザー像について考えたい方には参考になる点があると思います。
【読書メモ】
■フェイスブックは「ユーザー」がコンテンツ
グーグルやフェイスブックを利用する人たちは何が楽しくて、使っているのだろうか?
実は、ネットを利用する人たちそのものが素晴らしいコンテンツなのだ。
せっかくお金と時間を費やした本や映画が面白くなかったらガッカリだが、ネットのユーザー投稿がつまらなくても誰も気にしない。すぐ次の投稿に移ればいいだけだ。
■「日本のフェイスブックはガラパゴス化している。欧米のフェイスブックは現実の知り合い限定が普通」
「フェイスブック 若き天才の野望」を読むと、マーク・ザッカーバーグは透明性の高い実名インターネットが世界を変えると、本気で信じていることが分るはず。
「フェイスブック 若き天才の野望」は、フォーチュン誌の元記者であるデビッド・カークパトリックが、フェイスブック全面協力のもと執筆したフェイスブックの歴史本です。
献本を頂いたので、書評抜き読書メモを公開させて頂きます。
いや、この本はスゴイ本です。
内容ももちろんスゴイんですが、なんといってもデビッド・カークパトリックの綿密な取材ぶりがすごい。
まさにジャーナリストの鏡と言っていい充実度。
普通私は行き帰りの電車で1~2冊本を読んでしまうんですが、この本はあまりに内容が濃くて、読むのに一週間以上かかってしまいました。
なにしろ、マーク・ザッカーバーグが、ライバルのグーグルのラリーかセルゲイと食事をした際に無邪気に「フェイスブック使ってる?」と聞いて、使ってないといわれて露骨にがっかりした、という場面に普通に同席してたりするんです。
正直、映画の原作になったベン・メズリックの書籍「facebook」がただのノンフィクション本に思えるほど。
(まぁ、映画にするならあの脚本の方が面白くなるのは間違いないですが)
ヤフーによるフェイスブック買収の内幕から、マイクロソフトとの逸話やCOOであるシェリル・サンドバーグの獲得話まで、自分自身当時はTechCrunchの記事や噂話をいろいろと見ていましたが、その辺の裏話は見事にカバー。良くもまぁ現在進行形の会社の話をここまで丁寧にまとめたと本当に感心します。
2008年5月に、一度マーク・ザッカーバーグが日本に来日して、いよいよフェイスブックが日本市場に力を入れるんじゃないかと、日本でもプチフェイスブックブームが盛り上がった時がありましたが。
この本を読むと、実はあの来日はザッカーバーグにとっては長期休暇の世界旅行みたいなものだったというのが読み取れてしまい、何だか笑うに笑えなくなってしまったり。
詳細の内容はとにかく本を読んで欲しいと思いますが。
この本を読むと、映画「ソーシャルネットワーク」に描かれているような、メディアが報じているフェイスブック像やマーク・ザッカーバーグ像がかなり間違ったものであることを確信させられる羽目になります。
映画に描かれているような創業当初はどうだったのかは別として、現在のザッカーバーグは間違いなく、フェイスブックによってひらかれる透明性の高いインターネットの可能性を本気で信じているんですよね。
ザッカーバーグ自身は大学生からそのまま今の会社のCEOになったわけで、いわゆる一般的なサラリーマンがもとめているような二元的なアイデンティティ感には興味が無く、本書でも「2種類のアイデンティティーを持つことは、不誠実さの見本だ」とまで言い切っています。
現在は日本でもフェイスブックの匿名アカウント削除騒動が花盛りで、日本で実名インターネットが受け入れられるかどうかという議論がそこら中でされていますが。
この本を読むと、実はアメリカも元から実名インターネットだったわけではなく、日本と同じようにインターネット=匿名の世界、という価値観が中心だった世界から、フェイスブックが一波乱も二波乱も乗り越えながら、現在の実名中心の世界観を構築してきたことが良くわかります。
この辺りの話は、また別途ブログでまとめてみたいと思いますが。
先日書いた「FacebookはmixiやGREEを食わず嫌いだった世代に、シンプルにSNS初体験の感動を与えてくれてるのかも。」という記事も、この本に影響を受けたところが多々あります。
もう既に最近お会いした人には、フェイスブックの話題になった時に必ず勧めてますので耳にタコができた人も多いかもしれませんが(苦笑)
この本はフェイスブックブームとは関係なく、間違いなくインターネットに携わっている全ての人が今年読むべき本のNo1筆頭と言える本では無いかと思います。お勧めです。
【読書メモ】
■「われわれの目的はサイトの滞留時間を最大にすることではない。われわれのサイトを訪問している時間を最大限に有意義なものにしようと努力しているんです」(マーク・ザッカーバーグ)
■実名主義はフェイスブックの最も重要な方針だ。
匿名性は長らくウェブの常識だった。たとえばAOLのハンドル名に実名を使うユーザーはほとんどいない。しかしフェイスブックでは事情が違う。
フェイスブックでは架空の人物をつくり上げたり、自分を誇張したりしてもほとんど得るところはない。
■「ぼくらは世界にもっと透明性を加えることが必要だと。さまざまな情報へのアクセスを拡大して情報の共有を広げることが、結局、世界に必然的に大きな変化をもたらすと、ぼくらは考えた」(ザッカーバーグ)
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選挙は誰のためにあるのか(松田馨)
「選挙は誰のためにあるのか」は、選挙プランナーの松田馨さんが日本の選挙について考察している書籍です。
献本を頂いたので、書評抜き読書メモを公開させて頂きます。
この本では、日本最年少選挙プランナーの松田さんならではの視点で、日本の選挙を冷静に考察されていますので、日本の選挙制度について俯瞰的に見てみたい方には参考になる点がある本だと思います。
私自身も「それでも、私たちは選挙に行くべきだと思う理由」なんていう記事を書いたことがあるのですが、この書籍で書かれているように「投票率が低ければ、組織票だけで当選できるようになるので、組織の支援を受ける候補者とその組織は得をすることになります」という点は日本人が忘れてはいけないポイントだと思います。
【読書メモ】
■選挙は唯一法律で許された戦争だ
・敵がいないと成り立たない
・時間の使い方、お金の使い方、人の使い方というものがかなり無茶苦茶
■すべての選挙の基本となるのは戸別訪問です。
■1回の選挙にどれくらいお金がかかるのか
・人口10万人程度の市で行われる市議会議員選挙に新人広報が立候補した場合、無駄なお金を使わないようにして自己負担が200万円~300万円ぐらい。
・現職で地道な活動を続けてこられた方は、選挙で特別なことをする必要が無いので、自己負担100万円以下の人も。
・市長や町長などの首長選挙となってくると1000万円や2000万円
・知事選挙ともなると3000万円~1億円
常識破りの思考法 (出口治明)
「常識破りの思考法」は、以前ブログで紹介した「「思考軸」をつくれ」などの本を書かれているライフネット生命の出口さんが出された書籍です。
献本を頂いたので、書評抜き読書メモを公開させて頂きます。
この本では、まさに常識破りの生命保険会社での起業に挑戦された出口さんならではの思考法が紹介されていますので、大企業の中で問題意識を感じている方には参考になる点がある本だと思います。
個人的には、特に本書で指摘されている「日本的経営は1940年体制下の産物にすぎない」という点は意外に多くの現代の日本人が気づいていない点ではつくづく感じているところです。
【読書メモ】
■先進国では市民のほとんどがメディアの情報を信頼していない
日本人は7割以上の人がメディアから得た情報を信頼している
中国でさえ六割弱。
アメリカが市民の四分の一。
英国、オーストラリアは一割ちょっと。
■タテ思考とヨコ思考
・タテ思考-歴史から人間の営みを学ぶ
・ヨコ思考-世界の人々の営みを見る
■おかしなことにコールセンターの受付時間は、お客さまが最も電話をかけにくい時間帯に設定してあります。