「マーケターを笑うな」は、以前紹介した「「買う気」の法則」や「マーケティング演習ノート」の著者でもある山本直人さんの書籍です。
献本を頂いたので、書評抜き読書メモを公開させて頂きます。
マーケターという言葉は日本ではあまり使われない印象もありますが、マーケティングに携わる人という意味で個人的には重要なキーワードだと思っています。
この本でも言及されていますが、日本においてはまだまだマーケティングが実行されていないというのが現状。それが、最近のソーシャルメディアに対する混乱の一因のように感じます。
マーケティングとは何か、を改めて基本から見なおしてみたい方には参考になる点がある本だと思います。
【読書メモ】
■「桜の花っていうのは、タダの花じゃない。あれが咲いてるってことは「今なら昼からここで酒飲んでもいいよ」という標識みたいなものなんですよ」
■マーケターの4つの視点
・売るマーケター
・つくるマーケター
・助けるマーケター
・まとめるマーケター
■「セリングの必要性はこれからも続くだろうと考えられる。しかしマーケティングの狙いはセリングを不要にすることだ」(フィリップ・コトラー)
カテゴリー: 読書メモ
ネットで成功しているのは<やめない人たち>である (いしたにまさき)
「ネットで成功しているのは<やめない人たち>である」は、「ツイッター 140文字が世界を変える」や「クチコミの技術」で有名ないしたにまさきさんが書かれた書籍です。
献本を頂いたので、書評抜き読書メモを公開させて頂きます。
先日、この本の出版記念イベントにもゲストで読んでいただいた際にも話しに出ましたが。
ブログに専門知識を公開している人や、ネット上での活動を継続している人が、一般的によく聞かれるのが「なんでそんなに惜しげもなくネット上に情報を無料で出すんですか?」という質問だと思います。
この本は、そんないわゆる有名ブロガーや有名ツイッターユーザーがもたれることの多い疑問に正面から挑んだ本だと言えると思います。
大企業や日本社会で一般的に成功するために必要と考えられているキャリア論や精神論に違和感を感じ始めている方には、参考になる点がある本だと思います。
【読書メモ】
■アンケートの対象者
・1年以上日々継続して情報発信をしている人(ブログやツイッターなど形は問わない)
・何らかの形で自分で表現をしている人(ネット、リアルに限定しない)
・男性、女性から広く
■ネットで情報発信する際に心がけていること
・自分のことを書く、自己責任 30%
・ネガティブなことを書かない 16%
・読者のことを考える 16%
・誤解とわかりやすさ 16%
・正直に書く、正確な情報 7%
■収入に変化があった場合、それは活動はじめてからどれぐらい経ってからですか
・半年 16%
・1年 24%
・3年 37%
・5年 13%
・その他 10%
Facebookをビジネスに使う本 (熊坂仁美)
「Facebookをビジネスに使う本」は、タイトル通りFacebookのビジネス利用について紹介している書籍です。
仕事がら興味があったので買って読んでいたのですが、遅ればせながら書評抜き読書メモを書いたので公開させて頂きます。
この本では、米国の事例だけでなく、日本での取り組みも紹介されており「世界向けのビジネスをやるのでなければ、フェイスブックを使う意味がないということ。日本向けだけであれば、ツイッターやミクシィで十分でしょう。」というエスワンオーのサトウさんの発言を紹介するなど、単にFacebook礼賛をするだけでない、かなりバランスの取れている本だと思います。
特に米国事例はカテゴリごとに様々なものを紹介されており、米国においてはFacebookが新しいソーシャルメディアだから利用しているのではなく、単純に米国のインターネットの中心の一部が自社サイトからFacebookにスライドしつつあるのを感じることができます。
Facebookが気になるけど、どう考えればよいか分からないという方には参考になる点がある本だと思います。
【読書メモ】
■インターネット・マーケティングに関して、これまですべてアメリカの後追いをしてきた日本で、「ツイッターアカウントとフェイスブック・ファンページをもつのは企業の常識」という時代が来るのは時間の問題だろう。
■ソーシャルメディアで実績を上げている企業を見ていると、すべてのツールのアカウントをもち、それらを連携させている場合が多い。
ツイッターも、フェイスブックも、ブログも、ユーチューブもやる。そしてそれらをお互いに連携させることによってソーシャルメディアをパワフルな集客の仕組みとして活用しているのだ。
■好感アクセス収益モデル(ワインライブラリー・ドットコム)
・コンテンツを作る
・ブログにアップ
・ツイッターとフェイスブックで告知
・ブログへアクセス
・ホームページに誘導
・購入
オシム@愛と勇気 (イビチャ・オシム)
「オシム@愛と勇気」は、南アフリカワールドカップ大会中のオシム元代表監督のつぶやきを書籍にした本です。
献本を頂いたので、書評抜き読書メモを公開させて頂きます。
私自身、我を忘れるほどツイッター上で騒いでしまったワールドカップでしたが、スカパーさんが実施していたオシム監督のつぶやきのツイッターアカウントへの投稿は、試合中も並行して見させていただいた記憶に残るつぶやきでした。
個人的には、今でもオシム監督での南アフリカ大会を見てみたかったと真剣に思います。
是非、オシムさんの教え子であるストイコビッチ監督にいつか日本代表監督になってほしいと思ったりするのは、元グランパスファンの私だけでしょうか・・・?
ワールドカップの楽しい思い出に浸るだけに読むのでも良い本だとは思いますが、一般的なメディアでの取り上げ方と違った形で真剣にサッカーを考えてみたい方には、刺激になる点がある一冊だと思います。
【読書メモ】
【カメルーン戦】
■「本田を得点者だからといって持ち上げるのはよしたほうがいい。本田がひとりだけ救世主としてプレイしたわけではない。ヒーローとしてまつりあげるにはまだ早い。」
「メディアの皆さんも、今日のゴールだけで本田をヒーローだと持ち上げないで欲しい。もし明日の一面がすべて本田ということになれば、日本の未来は危ない。ヒーローは一人ではなく全員だ」との忠告にもかかわらず、スポーツ紙のほとんどは本田が一面だった。
【オランダ戦】
■「オランダ戦の録画を見て、もう一度残念がってください。」
オシムさんにいわせれば「どのように負けてはいけないかという教科書のような試合」だった。特に後半、「日本が少し怖がり、簡単に相手ボールにしてしまった」ために、オランダに主導権を渡してしまい、あの残念な失点を招いた。
小さなお店のツイッター繁盛論 (中村仁)
「小さなお店のツイッター繁盛論」は、豚肉料理の豚組の店長としてもお馴染みの中村仁さんが出された書籍です。
以前からONEDARI BOYS等でお世話になっている関係で、興味があったので買って読んでいたのですが、遅ればせながら書評抜き読書メモを書いたので公開させて頂きます。
いわゆるツイッターのマーケティング活用というと、大企業の活用がメディアの注目の対象になりがちですが、実はツイッターの活用が最もビビッドに業績に反映されるのは豚組のようないわゆる「小さなお店」です。
なにしろ、いままで店舗というのはお客さんに店舗に来てもらわないと接客もコミュニケーションも不可能だったのが、ツイッターによって店舗以外の場所にいるお客さんともコミュニケーションを取れる可能性があるわけですから。
この本ではそんな小さなお店にとってのツイッターの可能性や実際の手法が詳細に解説されていますので、企業のツイッター担当者の方には非常に参考になる本だと思います。
「ビジネス・ツイッター」や「ツイッター部長のおそれいりこだし」と合わせて読むと、企業の業種や規模によるツイッターの使い分けが明確になりますので、この三冊は企業のツイッター活用における必読書と言えるかもしれません。
【読書メモ】
■今や、豚組しゃぶ庵にツイッターを経由してご来店されるお客様の数は、次ページの図のように総客数の1割を超えた。売上に換算すると、月に300万円にも及ぶ。
■今後の外食マーケットは、ごく一握りの圧倒的に強いチェーン店を除き、「個店」が主役となるはずだ。
■パレートの法則
下位80%を占める「一見さん」に働きかけるより、上位20%の「常連さん」の層にアプローチしたほうが商売としてははるかに効率がよい
教えて!カンヌ国際広告祭 (佐藤達郎)
「教えて!カンヌ国際広告祭」は、カンヌ国際広告際の日本代表審査員も務めたことのある佐藤達郎さんがカンヌ国際広告祭について考察されている書籍です。
献本を頂いたので、書評抜き読書メモを公開させて頂きます。
ちょうど先日カンヌ国際広告祭のタイトルからついに「広告」が外れるというニュースがありましたが、この本ではカンヌ国際広告祭の本質や裏側が赤裸々に描かれており、カンヌがどのようなものを目指しているイベントなのかが良く分かります。
広告の未来に興味が有る方には参考になる点がある本だと思います。
【読書メモ】
■カンヌのグランプリ受賞作品は、その先見性ゆえに、批判にさらされることも多い。しかし、数年もすれば、グランプリ受賞作品の持つ方向へ、広告界は確実に動いていく。
■1本見終わるたびに3秒で採点、遅れるとVote Please
■「グランプリは、世界のクリエイターへのメッセージになるものだと思う。だから、何らかの意味で新しい方向性を示すものであるべきだ。」