ハイブリッドワーカー (ヨシナガ)

406364782X 「ハイブリッドワーカー」は、「僕の見た秩序。」の運営者としてしられるヨシナガさんの書籍です。
 献本を頂いていたのですが、読書メモを書けてなかったので、書評抜き読書メモを公開させて頂きます。
 ハイブリッドワーカーというと、佐々木俊尚さんの「仕事するのにオフィスはいらない」で描かれていたノマドワーキングのような、自立したワークスタイルをイメージする人も多いかもしれませんが、この本で定義されているハイブリッドワーカーというのは、簡単にいうと本業と副業の二足のわらじの新しいワークスタイルです。
 単純な副業との大きな違いは、副業が”夢を追うため”の副業であると言うこと。
 サラリーマンをしながらも、マンガ家であったり、小説家であったり、料理研究家であったり、自分の夢をあきらめずに本業と併行して追い続けることができるのではないか?というのが、この本の定義する新しいワークスタイルです。
 たしかに、「レシピブログで夢をかなえた人たち」なんかも一つの典型例だと思いますが、OLやサラリーマンをしながら、ブログを書く、その結果コラム連載や本を書けたりしてしまう、というのも、ある意味ライター業を本業にはできないけれども、副業的にやることができるという意味で、ハイブリッドワーカーと定義できるのかもしれません。
 
 自分のキャリアをイマイチ一つに絞れないという方には、参考になる点がある本だと思います。
【読書メモ】
■ハイブリッドワーカー最大のポイントは”お金を稼ぐため”だけの副業ではなく”夢を追うため”にも副業をやっているということ
■ハイブリッドワーカーのいろいろなパターン
・二つの仕事を継続して持ち続けるパターン
・二つ目の仕事が想像以上に自分に向いていることに気づき、将来的には二つ目の仕事一本に絞るという転移のパターン
・やってみて初めて「自分には全く向いていなかった」とわかり、再び前の仕事一つに戻るパターン
■やっぱりマンガを描く時間って言うのは、それなりに自分で完全燃焼してるはずなんで、描く時間が四倍になったら、四倍の分量は描けるけど、四倍のクオリティにはならないだろうと。(田中圭一氏 サラリーマン×マンガ家)

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視覚マーケティング実践講座 (ウジトモコ)

4844327518 「視覚マーケティング実践講座」は、「視覚マーケティングのススメ」を書かれたウジトモコさんの書籍です。
 献本を頂いていたのですが、読書メモを書けてなかったので、書評抜き読書メモを公開させて頂きます。
 この本は、ボランタリーに始まったブログデザイン勉強会を一冊の書籍にまとめる形で構成されているのですが、参加者の方に知り合いが多いだけに、デザインを苦労して決めて行くプロセスが非常に興味深いです。
 (正直、私も非常に参加したかったものの予定が合わず・・・残念でした。)
 ブログのデザインを変えてみたいんだけど、なかなか上手くいかないという方には参考になる点がある本だと思います。
【読書メモ】
■ブログデザイン勉強会のスケジュール
・視覚マーケティングオーバービュー
・視覚マーケティングとデザイン戦略
・実践・視覚マーケティングとデザイン
・最終プレゼン・講評と採点
■事前課題
・一枚絵の自己紹介シートを作ろう
・マーケティングとブランディングの課題図書
 ・マーケティング22の法則
 ・ブランディング22の法則
 ・マーケティングとPRの実践ネット戦略
 ・クチコミの技術
 ・視覚マーケティングのススメ
■どのような印象を作るという観点からブログデザインを考えよう
・「資産」になるデザインを作ろう
・「強み」と「らしさ」を見せよう
・デザインのゴールを決めることが大切

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つるの式「伝える技術」新常識 (鶴野充茂)

4093878803 「つるの式「伝える技術」新常識」は、複数の著書を書かれているビーンスター株式会社の鶴野さんの書籍です。
 献本を頂いていたのですが、読書メモを書けてなかったので、書評抜き読書メモを公開させて頂きます。
 鶴野さんとは、メデコミ会だったりACフォーラムだったり、いろんなところでお世話になっていますが、実に様々な顔を持っている自己演出のプロです。
 この本ではそんな鶴野さんならではのコミュニケーション技術が開示されていますから、どうもビジネスの基本的なコミュニケーションが苦手という方には参考になる点がある本だと思います。
【読書メモ】
■人はほとんどの場合、聞いていても相づちを打っているだけで、話し手が思うようには理解していません。
■「何か面白そうだな」と思わせるのが、はじめの第一歩
 興味をひいて、自分でイメージを膨らませ、考えてもらう。
 そして、「相手から質問をさせる」
■転職の面接の意識のギャップ
・採用するほうは、自分たちが求めている人材かどうかを判断します
・応募するほうは、自分を人として気に入ってほしい気持ちが先走ります

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「ワタシが主役」が消費を動かす (日野佳恵子)

4478010064 「「ワタシが主役」が消費を動かす」は、「クチコミュニティマーケティング」などの著者としても知られる日野佳恵子さんの書籍です。
 献本を頂いていたのですが、読書メモを書けてなかったので、書評抜き読書メモを公開させて頂きます。
 私個人もAMNの仕事やWOMマーケティング協議会の議論などに参加していることもあり、消費者目線、利用者目線というのが重要になってきているというのは、常に感じているところですが、そういったトレンドについて日野さんの視点からまとめられている本です。
 いまいち消費において、いまどういう変化が起きているのかピンときていないと言う方には、参考になる点がある本だと思います。
【読書メモ】
■「ワタシが主役」を理解する5つのステップ
1.オフステージからオンステージへ
2.消費者は、加工者、創造者、発信者へ
3.お客さまは役割がほしい。顧客成功への進化
4.自分ごと化でお客さまが主役に。企業と消費者の新コミュニケーション
5.好き嫌いがベース。「気になる企業ランキング」調査から見える選択基準
6.買い物を通じ、個人と企業の社会的責任を達成
■消費者の三大意識
・いいモノをいかに安く選ぶか
・持たない、買わない、物欲減退
・環境など社会的責任意識の高まり

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メレンゲが腐るほど旅したい (メレ子)

4860203534 「メレンゲが腐るほど旅したい」は、同名のブログを運営しているメレ子さんの書籍です。
 献本を頂いていたのですが、読書メモを書けてなかったので、書評抜き読書メモを公開させて頂きます。
 メレ子さんは、いわゆる「わさお」の名付け親にして、ブレイクのきっかけを作った方。
 そのきっかけとなった記事は、昨年(今年?)のアルファブロガーアワードでも受賞されましたが、ブログを起点にして話題がテレビに伝播してブレイクするという、これからのネットとマスメディアの組み合わせの可能性を感じさせてくれる事例と言えるケースだったと思います。
 メレ子さんのブログは、それほど執筆の頻度は高くないんですが、一本一本の記事が毎回のようにはてなブックマークの人気エントリ入りしている印象があるぐらい臨場感満載のレポートが印象的。
 この書籍も、いわゆる文字ばっかりになりがちな普通のブログ本とは異なり、写真満載でブログ写真集と言った方がよさそうなできばえです。
 
 個人的には、その底抜けな明るい文章の一方で、今回のわさお騒動のきっかけとなってしまった戸惑いや、気遣いがにじみ出ているのが、メレ子さんならではなんだろうなぁと思ったりしています。
 単純な旅行記としても楽しめますが、「レシピブログで夢をかなえた人たち」や「わたしは、なぜタダで70日間世界一周できたのか」のような個人にとってのブログの可能性についてもヒントがある一冊だと思います。
【読書メモ】
■気軽にブログで紹介したことからわさおの生活を激変させてしまい、メディアの楽しさとこわさを同時に感じる事態になりました。
■わさお年表
2008年5月 メレ腐に記事をアップ
      ニュースサイトなどで紹介される。
2008年6月 mixiにわさおコミュ誕生  
      ブロガーのrikuoさんがわさおTシャツのデザインを発表
2008年7月 日テレの番組「99プラス」でわさおが「ネットで話題のブサかわ犬」として取り上げられる
2008年8月 日に30人ほどの見物客がイカ焼き屋を訪れるようになる
2008年12月 「わさおTシャツ」がネットと鯵ヶ沢の海の駅「わんど」で発売される
2009年2月 吟さんがわさお公式ブログ「わさお通信」をオープン
2009年2月 アルファブロガーアワード ブログ記事大賞に選出される
2009年3月 レオの自治体への登録名称を「わさお」に正式改名

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2011年新聞・テレビ消滅 (佐々木俊尚)

4166607081 「2011年新聞・テレビ消滅」は、「グーグル – Google 既存のビジネスを破壊する」や「フラット革命」で有名な佐々木俊尚さんの書籍です。
 献本を頂いていたのですが、読書メモを書けてなかったので、書評抜き読書メモを公開させて頂きます。
 この本では、タイトル通り、2011年に、新聞業界、テレビ業界の崩壊が起きるという予測を様々な視点から開設している本です。
 業界の構造的な課題や、可能性を、実例を挙げながら具体的に指摘するのは、新聞出身者の佐々木さんならではの本と言えると思います。
 新聞やテレビ業界の方だけでなく、メディア事業に携わる業界の方には、参考になる点がある本だと思います。
 「新世紀メディア論」とあわせて読むのもお勧めです。
 
【読書メモ】
■2008年からアメリカで始まった新聞業界の地滑り的な崩壊は、3年遅れの2011年、日本でも起きる
■そしてこの2011年は、テレビ業界にとっては二つの大きなターニングポイントの年である。アナログ波の停波による完全地デジ化と、情報通信法の施行だ。
■ミドルメディアの時代に必要とされる広告の資質は、次の二点である。
・テレビや新聞のマス広告に頼り切るのではなく、ターゲティングされたミドルメディアを活用して最も効果的な広告をクライアントに提案できるコンサルティング能力
・広告テクノロジーを理解し、徹底的に駆使する能力
■コンベヤは重要ではない、コンテンツこそが本質なのである。
・コンテンツ=様々な記事
・コンテナ=プラットフォーム
・コンベヤ=紙や電波などのチャネル

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