わたしは、なぜタダで70日間世界一周できたのか (伊藤春香)

4591111121 「わたしは、なぜタダで70日間世界一周できたのか」は、はあちゅうとして知られている伊藤春香さんの書籍です。
 献本を頂いていたのですが、読書メモを書けてなかったので、書評抜き読書メモを公開させて頂きます。
 はあちゅうさんは、ブログブームの初期の頃にすごい目立っていた有名人、というイメージが個人的には強いんですが、その後もブログを続け、ブログの企画で大学卒業前に世界一周旅行を成し遂げてしまい、その経緯がまとめられているのがこの本の内容です。
 個人的には、NTT出身者ということもあり、この企画をNTTレゾナントがスポンサーしていたという事実に驚いてしまいましたが、はあちゅうさんが、企業にスポンサーしてもらうことの重みを感じていくくだりは、なかなか興味深いものがあります。 
 
 先日の「レシピブログで夢をかなえた人たち」なんかもそうですが、個人がブログでできることの可能性の一つとして参考になる点がある本だと思います。
【読書メモ】
■私の人生はブログで激変した。
 卒業後の進路を広告会社に決めたことも、ブログを通して「自分の考えた企画を実現すること」のおもしろさを知ったからにほかならない。
■結果からいってしまうと、NTTレゾナントが今回の企画のメインスポンサーとなってくれて、旅費のための協賛金提供に加え、ブログの更新に必要だった国際携帯電話を貸し出してくれ、お付き合いのあるいろいろな企業に紹介してくれ、そのほかにもありとあらゆる面で幅広いサポートをしてくれた。

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脱広告・超PR (山田まさる)

4478008698 「脱広告・超PR」は、インテグレートのCOOをされている山田まさるさんの書籍です。
 献本を頂いていたのですが、読書メモを書けてなかったので、書評抜き読書メモを公開させて頂きます。
 インテグレートというと、先日読書メモでご紹介した「99.9%成功するしかけ」を書かれた藤田 康人さんがCEOをされている会社。
 この本にも、そんなインテグレートならではの視点でのマーケティング手法がつづられています。
 タイトルから見ると、広告批判、PR礼賛的な本に見えるかもしれませんが、PRの弱点も踏まえた上でのマーケティングのアプローチが書かれているのが印象的です。
 先にご紹介した「「戦略PR」の仕掛け方」や「WebPRのしかけ方」に比べると、より広告と組み合わせた大規模なアプローチが中心になっている印象もありますので、PRをマーケティングに組み合わせようと思っている大企業の方には参考になる点がある本だと思います。
【読書メモ】
■ホットケーキづくりの再注目
 一人のマーケッターが、自分が担当する商品と顧客との関係をじっくりと見つめて、確信を持って「提案」を試みたこと
■私はPR出身のIMCプランナーですが、だからといって「広告が効かなくなったいま、PRの時代ですよ!」と短絡的にPRをすすめたりするつもりはありません。
■この10年あまりで日本国内で流通する情報量は530倍になったそうです
 (総務省「平成18年度情報流通センサス報告書)
 
■この10年ではっきりしたことは、どの戦術を用いても、これまでの広告(特に、テレビコマーシャル)に代わるような決定打はなかったということ

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WebPRのしかけ方 (太田滋)

4844327224 「WebPRのしかけ方」は、PR代理店ビルコムの社長をされている太田さんの書籍です。
 献本を頂いていたのですが、読書メモを書けてなかったので、書評抜き読書メモを公開させて頂きます。
 ビルコムというと、まさにWebPRという言葉を業界に根付かせた会社ですので、そんなビルコムさんの具体的な手法が一冊の本にまとめてあるのは、なかなかお得です。
 「戦略PR」や「「戦略PR」の仕掛け方」のように、PR全体の話が書いてある本ではありませんが、ウェブを活用したPRが苦手という方には参考になる点がある本だと思います。
 
【読書メモ】
■Webを中心に据える3つの理由
・マスメディアを通じてではリーチできない消費者が増えてきた
・消費者が能動的な姿勢でWebに接していること
・消費者の購買プロセスを網羅できる
■WebPRが力を発揮する5つのケース
・新しいジャンルの商品の場合
・認知度が低い企業や商品の場合
・ライフサイクルが長い商品
・需要が頭打ちになっている商品
・差別化をはかりにくい商品
■WebPRの7つのステップ
・目的の設定
・目標の設定
・PRコンセプト設定
・ターゲット設定
・メッセージ設定
・ストーリー設定
・施策の選定

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「戦略PR」の仕掛け方 (玉木 剛)

4569709931 「 「戦略PR」の仕掛け方」は、PR会社コミュニケーションデザイン社長の玉木さんの書籍です。
 献本を頂いていたのですが、読書メモを書けてなかったので、書評抜き読書メモを公開させて頂きます。
 以前に読書メモでも紹介した「影響力」という書籍では、「戦略PR」を書かれたブルーカレントの本田さんと共著だったのが、今回は同じ「戦略PR」というタイトルの本を出されているのが個人的には興味深いところですが。
 お二人の視点は意外に違うところもありますので、戦略PRについてしっかり勉強したい方は、両方読んでみると立体的に考えることができそうです。
 
【読書メモ】
■売れていた頃は、広告のプロに任せてくれていたのが、そうではなくなった
■アメリカの広告代理店がテレビCM依存体質から抜け出せたのは、日本みたいに寡占状態ではなかったからでしょう。
 日本では大手広告代理店数社が広告市場の五割ぐらいを締めていますが、アメリカでは大きい広告代理店でせいぜい一割程度です。
■これからはお金を使ってマス広告を打てる大企業が勝つのではなく、発想力のある企業が勝てる時代なのだ。
■PRはお金で枠を買うことをしない。それらの媒体にとって必要な情報を提供し、それを取り上げてもらうという形を取る。

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仕事するのにオフィスはいらない(佐々木俊尚)

4334035159 「仕事するのにオフィスはいらない」は、「グーグル – Google 既存のビジネスを破壊する」や「フラット革命」で有名な佐々木俊尚さんの書籍です。
 献本を頂いていたのですが、読書メモを書けてなかったので、書評抜き読書メモを公開させて頂きます。
 個人的にも、ネットの普及によって、フリーランスで働く人が増えていることは周りを見回しても非常に強く感じるのですが、そういったスタイルをこの本では「ノマドワーキング」と定義して、様々な視点から考察しています。
 実は企業に依存して働くよりも、個人で自立して働く方がリスクは低いのかも知れない。そんなことを考えさせられる本ですので、独立しようか悩んでいる方には、良い刺激になる本だと思います。
 
【読書メモ】
■フリーランス・マーケットプレイス
 仕事を探しているフリーランサーと、彼らに仕事を頼みたい企業をマッチングさせるサービス(Elance、oDesk、Guru)
■ノマドワーキング
・ノマドは本質的なフリーランサー
・パーマネントコネクティビティで働いています
・ノマドはアテンションをコントロールする人たちです
・ノマドは鍛え上げられた情報強者です
■3つのコントロール
・アテンションをコントロールする
・情報をコントロールする
・仲間とのコラボレーションをコントロールする

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「買う気」の法則 (山本 直人)

4048679988 「買う気」の法則は、博報堂出身で、現在はブランドコンサルティングをされている山本 直人さんの書籍です。
 献本を頂いていたのですが、読書メモを書けてなかったので、書評抜き読書メモを公開させて頂きます。
 サブタイトルに「広告崩壊時代のマーケティング戦略」とあるように、総合広告代理店出身者ならではの支店で、広告の課題と可能性について考察されていますので、広告のあり方について日々疑問を感じている方には、刺激になる点が多い本だと思います。
 
【読書メモ】
■日本の広告会社の特徴は、いわゆる「ワンストップサービス」にある。営業に課題をなげれば、マスメディアへの出稿から、広告制作、さらには販促からPR、イベントまでを実行してくれる。
■広告メッセージよりも数字がものをいう構造
・マーケティング変数の硬直化
・ブランドの保証機能の逆回転
・よりシンプルな代替品への注目
■日本の報道のパターン
・一つのテーマばかりを集中的に取り上げ
・多面的な報道をせずに
・解決の方向など見通しを提示しない

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