Google+が今後日本でも流行るかどうか気になって仕方が無いというツイッターユーザーにオススメしたいGoogle+の使い方

 Facebook上場の話題で、すっかり陰が薄くなった印象もあるGoogle+ですが、皆さんいかがお使いでしょうか?
 米国でも、ユーザー数が1.7億人を超えて順調な伸びを見せているという発表の一方で、ゴーストタウン化しているのでは無いかという指摘もあるなど、物議を醸しているようですし。
 日本においても、AKB48専用SNSと化してしまっている印象もあり、一部の女性陣からは逆に使いづらくなったという声も聞きます。
google+akb.png
 とはいえ、YouTube連携だとかいろいろ将来の可能性を考えると、現在の状況だけで判断できないのも事実。
 私自身も、いろんなところで「今年はGoogle+来ますかね?」とか「Google+やっぱり始めた方が良いですか?」とか聞かれることが増えたので、そんな方にお勧めな使い方を紹介しておきましょう。
 
 簡単に言うと、Google+をツイッターの写真投稿サービスとして使ってみては?ということです。
 今でこそFacebookがタイムライン化して写真表示も大きくなったので、あまり差が無くなりましたがGoogle+が登場した最初の印象は「写真がでかい」ということでした。
google+photo1.png

続きを読む Google+が今後日本でも流行るかどうか気になって仕方が無いというツイッターユーザーにオススメしたいGoogle+の使い方

ソーシャルメディア白書2012によると、日本におけるソーシャルメディア利用率は57%を超えているようです。 

4798125318 「ソーシャルメディア白書2012」は、タイトル通り日本のソーシャルメディア周辺の状況について調査された白書です。
 献本を頂いたので、書評抜き読書メモを公開させて頂きます。
 この本では、一般消費者10,000人以上、大企業400社という大規模なリサーチを実施し、日本のソーシャルメディア活用の現状について把握しようとされています。
 当然ネットリサーチが中心ですので、ある程度のバイアスがかかっていることは想定する必要はありますが、特に主要6サービスの横断でみると日本のソーシャルメディア活用率が57%を超えているというのは非常に興味深いデータです。
 これまで、日本ではmixiやツイッター、Facebookなど複数のソーシャルメディアが年代わりで注目されてきたものの、それぞれの利用率は20~30%を超えていないと言われてきたため、米国のFacebook利用率65%などと比べるといまいちソーシャルメディアが普及している印象がありませんでした。
 しかし57%の利用者が何かしらのソーシャルメディアを利用しているとなると、日本においてもネットユーザーの半数以上がソーシャルメディアを利用していると言えるわけで、企業にとっての意味づけは結構変わってくる気がします。
(もちろん主要6サービスの中に、GREE、mobageというソーシャルゲームと、ブログという定義が幅広いサービスが入っている点には注意する必要がありますが)
 それ以外にも、サービス別のソーシャルグラフの規模や実名公開率など、非常に興味深い結果が複数ありますので、日本のソーシャルメディアの活用状況について把握したい方には参考になる点がある本だと思います。
【読書メモ】
■国内Facebookページにおける獲得ファン
 1位と100位のファン数には約40万人の差があり、上位企業にユーザーが集中していることが見受けられる。
 1位ユニクロ41万人、100位 11,153人 400位 1,721人
■Twitter全アカウントのフォロワー数
 フォロワー数1位は100万人を超えているが、100位との差は約130万人と大きく離れている。
 1位孫正義150万人、100位 194,098人 400位 78,689人

続きを読む ソーシャルメディア白書2012によると、日本におけるソーシャルメディア利用率は57%を超えているようです。 

当事者の時代 (佐々木俊尚)

4334036724 「当事者の時代」は、グーグル – Google 既存のビジネスを破壊する」や「電子書籍の衝撃」などの著書で有名な佐々木俊尚さんの書籍です。
 献本を頂いたので、書評抜き読書メモを公開させて頂きます。
 佐々木俊尚さんと言えば、「2011年新聞・テレビ消滅」や「仕事するのにオフィスはいらない」など、インターネットによって既存産業がどう変わるかという本を書いている印象が強いと思いますが、この本でテーマとなっているのは、マスメディアそのものと、マスメディアによって影響を受けている日本社会です。
 佐々木俊尚さん自身が日本のマスメディア報道の中心である新聞記者の出身であり、この本はそんな佐々木さんの新聞記者時代の過去の経験と、ジャーナリストとして最新のネット事情を見聞きする最近の経験が折り重なって生まれた本だと言えます。
 あとがきによると、昨年の東日本大震災が契機となり、この本を書き上げることになったようですが、新書とは思えないボリュームに驚く方も多いのではないかと思います。
 かなり哲学的な表現も多く難解な本であるとも言えますが、現在のマスメディアと日本社会の関係を俯瞰的に考えてみたい方には参考になる点がある本だと思います。
【読書メモ】
■新聞記者はたいてい、みずからをアウトサイダーだと思っている。
 ヒロイックに「時代の流れにあらがう少数派」と思い込んでいるのだ。
■新聞記者と警察幹部に「対等な関係」といったものが存在するわけではない
 新聞記者の側は特ダネを望み、警察幹部や検事の側は情報コントロールを望む。お互いの望むものがまったく異なっている。きわめて「非対称」な関係なのだ。
■記者と警察当局がつくる三つの共同体
・友愛のない共同体
・二重の共同体
・広場のない共同体
■閉鎖的共同体から派生的に生まれてきたハイコンテキストは、長い歴史のなかで日本社会の多くの場所に浸透している。
 その結果、あたらしく生まれた共同体であっても、「ハイコンテキストであること」という形質が後天的な性質としてかぶせられてしまう、という逆転的な現象が起きてしまっている。

続きを読む 当事者の時代 (佐々木俊尚)

人を魅了する (ガイ・カワサキ)

4903212335 「人を魅了する」は、米国で有名なマーケッターであるガイ・カワサキの書籍です。
 献本を頂いたので、書評抜き読書メモを公開させて頂きます。
 この本の原題は「ENCHANTMENT」。文字通り人を魅了する方法について考察されている書籍です。
 ガイ・カワサキは、以前にも「神のごとく創造し、奴隷のごとく働け!」や「アップルとシリコンバレーで学んだ賢者の起業術」の書籍で紹介したように、個人的にも非常にファンなのですが、この本にはガイ・カワサキ流の考え方がぎっしり詰まっている一冊であると言えると思います。
 ブライアン・ソリスとの対談動画を見つけたので貼っておきます。

 
【読書メモ】
■「魅了」された人は、心も考え方もおのずと変わり、結果として行動が変わる。
 「魅了する」とは、人を思い通りに操作することではない。操作以上に、人を動かすことができるものだ。
■パンアメリカン・スマイル(作り笑い)は、顎から口角にかけての大頬骨筋だけを使う。この筋肉を使うのは歓談。
 デュシェンヌ・スマイル(すばらしい笑み)は、眼輪筋も使う。これは目の周りの筋肉で、使うと目が細くなり、カラスの足跡ができる。
■相互関係には3つの形態がある
・最初から返礼を期待して何かをすること
・将来への投資、または「先払い」として何かをすること
・他の人を助けたいといった内面の理由から何かをすること

続きを読む 人を魅了する (ガイ・カワサキ)

モバイルシフト (津山恵子、森直樹)

4048863304 「モバイルシフト」は、タイトル通りモバイルへのシフトが進む現在の状況について考察している書籍です。
 献本を頂いたので、書評抜き読書メモを公開させて頂きます。
 この本では、ニューヨーク在住のジャーナリストである津山恵子さんと、電通・コミュニケーション・デザイン・センターの森直樹さんの共著という形になっており、米国における先進的なソーシャルメディア活用事情と、日本のモバイル環境の進展具合を重ねて読むことができるようになっていますので、米国と日本の違いを踏まえて、モバイルの未来を考えたい方には参考になる点がある本だと思います。 
【読書メモ】
■(米国の)政治家やスポーツ選手、セレブは、もれなくファンページというのを持っている。ページは、友達ではなく「ファン」を集める目的で開かれるので、ファンであれば知古でなくてもみなが登録できる。
 
■この傾向を加速させたのは、間違いなく、08年大統領選挙に勝利し、初の黒人大統領となったバラク・オバマ氏のソーシャルメディアの活用例だろう。

続きを読む モバイルシフト (津山恵子、森直樹)

日本の広報・PR 100年(猪狩誠也)を読むと、日本の広報やPRが独自の発展を遂げている理由を発見できるのではないかと思います。

449604773X 「日本の広報・PR 100年」は、タイトル通り日本の広報・PR業界の100年間の歴史を整理している書籍です。
 昨年のPRアワードグランプリで審査員をさせて頂いた際に献本を頂いたので、書評抜き読書メモを公開させて頂きます。
 日本の広報・PR業界は、実はアメリカのそれと比べるとかなり様相が異なるというのは、書籍「戦略PR」で本田さんも書かれていましたが、この日本の広報・PR 100年では、そういう業界構造に至るまでの具体的な歴史をかなり細かく調査されています。
 実はPRというコンセプトを日本に定着させることを推進させていたのは、広告業界の中心にあった電通の吉田秀雄氏だったり、米国でPRという言葉のイメージが悪くなった際にコーポレート・コミュニケーションズという定義が増えたりという、意外に言及されることのない話がいろいろ出てきて非常に興味深い歴史書と言えます。
 広報・PR業界の方だけでなく、企業コミュニケーションの変化に興味がある方には参考になる点がある本だと思います。
(昨日ご紹介した「次世代コミュニケーションプランニング」とあわせて読むと、日本における広告の役割と広報の役割の違いについてもなんだか考えさせられます)
【読書メモ】
■パブリック・リレーションズと言う言葉の起源
 アイヴィ・リーとともに近代PRの父と呼ばれたエドワード・バーネイズが1923年、PRについての初めての本「世論を結晶化する」を書いた時、自分の職業を「パブリック・リレーションズ・カウンセル」と名乗って以来、一般化したようである。
■コインの表がパブリック・リレーションズだとすれば、コインの裏がプロパガンダ
■日本で広報・PRに関連する言葉が現れたのは1923年、南満州鉄道が設置した弘報係とされてきた。
■宣伝と広報の違い
・宣伝=プロパガンダ
 多数の人々の態度や行動に影響を与え、一定の方向に操作しようとする意図的・組織的な企てのこと
・広報=パブリック・リレーションズ
 本来PRは、個人や集団が対立する利害関係者との間で自己修正の努力とそのための表現活動を積み上げ、健全で生産的な関係を作り上げていくプロセス全体を意味している。しかし日本などでは、実際には広告・宣伝などと同列の意味で理解されるケースがむしろ多い。

続きを読む 日本の広報・PR 100年(猪狩誠也)を読むと、日本の広報やPRが独自の発展を遂げている理由を発見できるのではないかと思います。